草の根協力支援型

平成16年度 採択内定案件

I. 提案事業の概要
1.国名ベトナム
2.事業名診療放射線技師の医療技術支援協力
3.事業の背景と必要性チョーライ病院には日本製大型医療機器が数多く配備され、日常の診療業務に活用されている。しかし放射線機器については、その性能を十分に活かした利用がなされているとは言い難い例が散見される。具体的には機器の操作マニュアルなどは存在しても、それら機器の効果的な操作・撮影方法などに関する参考資料や関連医学書が少なく、より掘り下げた臨床知識や専門技術修得が難しい点などが挙げられる。また放射線に関する安全管理知識についても不十分で、医療行為に必要以上の線量を使っている現状があり、放射線による過剰な被爆から患者と医療従事者の双方を守る必要性がある。
4.事業の目的放射線機器の適正な使用法について現地及び日本国内で研修し、医療行為による必要以上の放射線被爆を減らし、患者と医療従事者を放射線被害から守る。
5.対象地域チョーライ病院(ホーチミン市)及びその周辺地域の医療機関
6.受益者層チョーライ病院やチョーライ病院周辺の中小医療施設に勤務する放射線科所属の技術者、及び放射線を使用する医療行為を受ける患者
7.活動及び期待される成果チョーライ病院放射線科所属の技術者を主対象に日本国内での研修を実施、同病院での放射線適正使用を推進する。さらに研修生が帰国後日本で得た技術や知識・経験を周辺の中小規模医療施設へ広められるようにサポートする。また同時にホーチミン市内で技術講習会などを継続開催し、同分野の技術普及を推し進める。
8.実施期間2005年9月〜2008年8月(3年間)
9.事業費第一年次契約金額:2,767千円
10.事業の実施体制【現地派遣】
滋賀県放射線技師会から年1回2名の専門技師を現地派遣、以下の項目について重点的に技術指導、撮影技術を図る。
  • ベトナムでの検査ごとの患者被爆線量を把握し、防護の概念を徹底する。
  • スキンドーズメーター(SDM)や電離箱を使用し医療現場での被ばく線量を把握する。
  • NDD法(Excel上のプログラムにて被ばく線量推定が可能なソフト)を用いて疫学的調査を行い、多くの施設の被ばく線量を把握。その後、IAEA(国際原子力機関)や日本のガイダンスレベルとその線量を比較し、被ばく線量低減に向けての技術的な問題箇所を抽出、改善策を検討し防護体系の確立の一助を担う。
  • NDD法の指導を行い、技術的後継者の育成を行う。
  • NDD法の無償提供、使用方法等の講習会を開催する。
【国内研修】
滋賀医科大学附属病院および滋賀県内の各病院において以下の研修を実施する。
  • 診療放射線被ばくの基本的知識の修得
  • 放射線の防護技術の習得
  • X線診断に用いる術者及び患者の放射線被ばく実測定
II. 実施団体の概要
1.団体名社団法人 滋賀県放射線技師会
2.活動内容滋賀県内に勤務・在住する放射線技師の職業倫理の高揚と診療放射線学及び技術の向上発展を目的として、地域保健・医療の向上に貢献する。放射線業務を通じ、国際協力を含め公益性のある各種事業を推進する。
3.対象国との関係、協力実績1998年及び2000年にチョーライ病院の放射線技師各1名を研修受入。また2002年9月、ホーチミン市においてチョーライ病院との共催にて放射線技術に関する学術研修会を開催するなど、ベトナムでの放射線技師の育成に継続して努めている。