地域経済活性化特別枠

草の根技術協力(地域経済活性化特別枠)事業概要

I.提案事業の概要
1.国名 カンボジア
2.事業名 救急医療における人材育成を通じた国際協力(カンボジア)プロジェクト
3.事業の背景と必要性 スヴァイリエン州はカンボジアでも最も貧しい州のひとつと言われている。近年の経済特区への工場進出により、雇用の機会が急激に増加し、労働力が不足する事態となっている。そのため、スヴァイリエン市内などからトラックによる労働者の移送サービスが横行しており、座席のない荷台にできるだけ多くの人を積み込む状況にあるため、交通事故が起きた場合に多くの犠牲者が出る可能性が高い。工場には数百名から数千人という規模の人々が働いており、最近、壁の塗料の臭い、あるいは集団心理が原因と思われる失神が数百名規模で起きた工場もある。このような工場で災害が起きた場合、大規模な災害となる可能性も高く、トリアージを含めた搬送方法や医療機関などの受け入れ先の問題になるものと想定される。また今後、経済特区の近郊において、住居の建設も予定されており、この近郊の人口がさらに増加することが予測される。スヴァイリエン病院の救急車は現在6台であるが、そのほとんどが機能しない状態にあり、同地域における救急医療分野に関する人材育成や当該分野に関する地域住民への知識の普及が必要とされている。
4.プロジェクト目標 カンボジア人によってスヴァイリエン州における救急医療分野が強化される。
5.対象地域 スヴァイリエン州
6.受益者層
(人数規模)
プノンペン西部管区保健局職員、公立診療所医療従事者、低所得層の市民
7.活動及び期待されるアウトプット

<アウトプット>

1.救急に関する指導者となる人材が育成される。
2.初期の救急対応ができる医療従事者が養成される。
3.住民(工場労働者含む)がファーストエイド(市民による応急手当)に関する知識を得る。

<活動>

1-1 日本にて救急救命の研修を受けたことのあるポチェントン病院とプノンペン市民病院の医療従事者に対し、指導方法の研修を日本で実施する(研修員の受入れ)。
1-2 プノンペンの研修員と日本から派遣された救急救命士が協働でスヴァイリエン州立病院にて救急救命に関する指導を行う(専門家の派遣)。
1-3 日本の専門家(医療従事者)による心肺蘇生、気道管理、外傷初期管理に関しての技術・知識テスト、研修における指導能力、カリキュラム作成能力に関してのテストを実施する。
2-1 必要な資機材を設置する。
2-2 スヴァイリエン州の医療従事者に対し、救急救命に関する研修を日本で実施する(研修員の受入れ)。
2-3 スヴァイリエン州の医療従事者がプノンペンの研修員と日本の専門家の協働による救急救命に関する指導を受ける(専門家の派遣)。
2-4 日本の専門家(医療従事者)による初期の救急対応技術、バイタルサインの変化等の引継、報告に関するテストを実施する。
3-1 カンボジアの現地の医療従事者らが中心となり、住民(工場労働者含む)への啓発活動を実施する(専門家の派遣)。
3-2 ラジオ等のメディアを通しての啓発活動を実施する。

8.実施期間 2014年2月から2017年2月
9.事業費概算額 34,821千円
10.事業の実施体制 日本側:公益社団法人セカンドハンド/高松市
カンボジア側:プノンペン市西部保健局/スヴァイリエン保健局
II.応募団体の概要
1.団体名
(提案自治体)
公益社団法人セカンドハンド(高松市)
2.対象国との関係、協力実績 2003年より、プノンペン市西部保健局の依頼を受け同保健局の管轄区域に医療施設5棟などの建設支援を行った。また、プノンペン市西部保健局、医療支援を行うNPO法人TICO(徳島)との連携で、ポチェントン病院を中心とした公立の救急搬送システムの構築支援を2007年に開始した。2008年からは、香川県が「香川らしい国際協力事業」としてJICAの草の根技術協力事業を通じて、地元香川に本部を構えるセカンドハンドのプロジェクトをサポートする形でカンボジアの医師の研修事業などを3年に渡り実施。プロジェクト終了後は、香川県立病院や高松市消防局などの協力も得て、セカンドハンドとTICOとの連携で研修事業を継続している。