地域活性化特別枠

草の根技術協力(地域経済活性化特別枠)事業概要

I.提案事業の概要
1.国名 中華人民共和国
2.事業名 湖南省洞庭湖流域農村水環境改善プロジェクト
3.事業の背景と必要性

湖南省農村部の生活汚水処理率は都市部と比較し著しく低く、また、畜産排水、肥料や農薬の過剰散布等、いわゆる農村面源汚染の問題は、洞庭湖や湘江の水質汚染だけでなく、土壌や地下水の汚染、ひいては農作物の安全にも影響し、中国が農産物の最大の輸入相手国である我国にとっても重大な問題である。湖南省は、水の安全、農作物の安全を重視しながら経済と環境を調和した持続可能な発展を目指す「洞庭湖生態経済区計画」を進めているが、これを有効ものとするためには、ハード面だけでなくソフト面の取り組みが重要である。
本事業は、琵琶湖の保全を通して汚水処理、環境配慮型農業、環境教育等の分野で産官学民が協働して取り組んだ経験、ノウハウを持つ滋賀県が湖南省の取り組みを支援し、これを持続していくための社会づくりを目指すものである。

4.プロジェクト目標 農村部において、生活汚水処理及び農村面源汚染に対する行政等関係機関の対応能力と住民環境意識が向上し、行政と住民が協働して、適切な生活汚水及び農村面源汚染対策を開始する。
5.対象地域 ・三眼塘村:長沙市の北側、洞庭湖南側に位置する益陽(イーヤン)市・江(ユエンジヤン)市三眼塘(サンイエンタン)鎮三眼塘村
・光明村:長(チャン)沙(シャー)市望(ワン)城(チョン)区白ロ{鋪(バイルオプゥ)鎮光(グアン)明(ミン)村
6.受益者層 ・湖南省益陽市・江市三眼塘鎮三眼塘村の住民、
・長沙市望城区白ロ{鋪鎮光明村ならびに洞庭湖及び下流流域住民
7.活動及び期待されるアウトプット

<アウトプット>
1 都市部で進めてきた汚水処理場の運転管理能力向上の取り組みを、農村部を含む省内に普及するための手法、ツールが整備される。
2 都市部で進めてきた環境教育の取り組みを、農村部を含む省内に普及するための手法、ツールが整備され、農村部対象地区における生活汚水、農村面源汚染に関連した住民環境意識の向上に関する取り組みが開始される。
3 農村部対象地区において生活汚水処理及び農村面源汚染対策の計画(ケーススタディー)が策定される。

<活動>
1-1:都市部における運転管理能力向上の取り組みの成果を評価し、運転管理改善ハンドブックを作成する。
・中間過程モニタリングのデータを評価する。
・運転管理能力向上の取り組みの評価を行う。
・運転管理改善ハンドブックを作成する。
1-2:汚水処理場の運転管理能力を評価するシステムとしてPI(Performance Indicator)を導入する。
・日本の下水道事業PIを紹介する。
・中国の実情に合わせたカスタマイズを行う。
・対象処理場においてPIを用いた評価を試行する。
1-3:農村部への普及のための手法を提案する。
・日本の小規模汚水処理施設、戸別浄化施設の事例、中国における事例を紹介する。
・農村部における小規模汚水処理施設の普及のための手法(処理法選択、維持管理)を紹介する。
・農村生活排水処理計画に向けた提案を行う。

2-1:農村での環境教育のための教育プログラムを作成する。
・生活汚水、農村面源汚染の実態及び環境教育の状況を、住民を含む関係者とともに調査する。
・関係者の対話による問題分析を行い、問題を共有し、アクションプランを作成する。
・教育プログラム、環境教育教材を作成する。
2-2:環境教育普及支援のためのウエブサイトを立ち上げる。
・ウエブサイト立ち上げに必要なサーバーを確保し、関係機関の承認を得て、サイトを構築する。
・運営体制を整備する。
・必要なコンテンツを収集、作成し、登録する。
2-3:地域環境教育リーダーを試行的に設置する。
・日本の事例を参考に、地域環境教育リーダー養成プログラム、教育教材を作成する。
・地域環境教育リーダー養成講座を実施する。
2-4:農村において、生活汚水、農村面源排水をテーマとした環境教育を実施する。(試行)
・対象地区において学校、村委員会と共同し環境教育実施組織(協議会)を立ち上げる。
・地域環境教育リーダー、ウエブサイトを利用した環境教育を試行する。
・成果普及のためのワークショップを開催する。

3-1:生活汚水及び農村面源汚染対策の計画を策定するための基礎データ(汚水量、汚濁負荷量、コスト等)を収集整理する。
・中国国内類似調査等のデータや成果を収集整理する。
・対象地区の基礎データを調査し、住民を含む関係者との対話に必要な資料を整理する。
3-2:農村部対象地区における生活汚水、農村面源汚染対策アクションプランを作成する。(2-1と連携)
・農村における生活汚水、農村面源汚染の実態を、住民を含む関係者とともに調査する。
・関係者の対話による問題分析を行い、問題を共有し、アクションプランを作成する。
3-3:ケーススタディーとして、生活汚水を中心にした対策計画を住民参加で策定する。
・住民を含む関係者が参加し、生活汚水処理施設等の設置、改善、維持管理計画を策定する。
・住民を含む関係者が参加し、農村面源汚染対策の計画を策定する。
・成果普及のためのワークショップを開催する。

8.実施期間 2016年11月28日〜2019年6月30日
9. 事業費概算額 29,927千円
10.事業の実施体制

日本側:滋賀県琵琶湖環境部下水道課
中国側:湖南省科技庁水資源研究・利用協力センター

II.応募団体の概要
1. 団体名(提案自治体) 公益財団法人 淡海環境保全財団
2. 対象国との関係、協力実績 JICA草の根協力事業「中国湖南省における都市汚水処理場運転管理技術と住民の環境意識の向上のためのプロジェクト」(2013年7月〜2016年3月)