地域活性化特別枠

草の根技術協力(地域経済活性化特別枠)事業概要

I.提案事業の概要
1.国名 中華人民共和国
2.事業名 遼寧省との揮発性有機化合物(VOC)削減技術の普及のための協力事業
3.事業の背景と必要性 工業地帯である遼寧省では、PM2.5などによる大気汚染が深刻な状況にあり、我が国にも越境大気汚染として大きな影響を及ぼすなど、人体への健康影響等が懸念されている。
とりわけ、VOCは、石油化学工業や印刷・塗装業等で幅広く使用されており、PM2.5の原因の一つでもあるため、中国政府では、「第13次五カ年計画」において重点的に排出削減を進める物質に指定し、各省への対策促進を求めているところであるが、遼寧省では効果的な対策や削減技術についての知見や経験が不足している。
一方、富山県では、これまでに工場等での削減モデル実証試験の実施や県民・事業者向けの啓発資材の作成などを通じて、官民挙げてVOCの問題に取り組んできたところである。
こうした中、遼寧省内の工場等でのVOC削減対策の導入促進を図るため、遼寧省から富山県に対して技術移転の要請があったものである。
本事業により、省内の工場等でのVOC排出削減に向けた取組みが開始されるとともに、事業成果をウェブサイトや環境イベント等の機会を積極的に活用して広く情報発信することにより、他の省や国への波及効果をもたらし、両国民の健康保護に資することができるものと期待できる。
4.プロジェクト目標 遼寧省において、工場・事業場におけるVOC削減の取組みが継続的に進められる。
5.対象地域 遼寧省、大連市
6.受益者層(ターゲットグループ) 【直接受益者】遼寧省市の大気環境担当者12名、VOC削減の具体的な手法を習得する工場等の担当者300名、総括報告会の参加者100名
【間接受益者】遼寧省民約4,400万人、日本国民約12,700万人
7.生み出すべきアウトプット及び活動 1. 遼寧省、大連市の大気環境担当者が、工場等へのVOC削減対策の導入促進・普及に向けた技術等を習得し、工場等への対策支援が行われる。
2. VOCについて、現地での共同調査の結果を基に、大連市内で優先的に取組みを進める工場等(業種)や物質が選定され、削減に向けた対策計画が策定される。
3. VOC排出削減のための対策事例集を作成・配布し、説明会等を開催して対策促進の支援がなされることで、工場等でのVOC排出削減に向けた具体的な取組みが開始される。
4. 現地での共同調査の結果を基に、削減の効果を把握できる調査地点が選定され、継続的な調査を通じてVOCの削減効果が確認される。
5. 遼寧省での総括報告会や富山県内での事業成果紹介などを行い、遼寧省の事業者や省政府職員などへの取組みの推進、県民の国際環境協力への理解促進を図る。
8.実施期間 2018年4月~2021年2月(2年11ヵ月)
9. 事業費概算額 35,018千円
10.事業の実施体制 富山県(生活環境文化部、環境科学センター)、(公財)環日本海環境協力センター
遼寧省(環境保護庁、大気汚染防止コントロールセンター)
大連市(環境監測実験センター)
II.応募団体の概要
1. 団体名(提案自治体名) 富山県
2. 活動内容 富山県と遼寧省は友好県省等を締結(1984(昭和59)年:友好県省締結、2009(平成21)年:互恵協力と共同発展のための協定を締結)している。
富山県と遼寧省とは、これまで遼河流域や遼東湾の水質、黄砂、自動車排出ガス等に関する共同調査研究・協力事業を実施し、現地調査、研修員受入、技術者派遣などの協力実績が多数あり、良好な関係を築いている。