地域活性化特別枠

草の根技術協力(地域活性化特別枠)事業概要

I.提案事業の概要
1.国名 インドネシア共和国
2.事業名 典型的な熱帯泥炭地ブンカリス地区における水道水質の改善−宇部方式の支援による環境基本計画に基づいて−
3.事業の背景と必要性 県庁所在地である事業対象地域(ブンカリス地区)は、ほぼ全域が熱帯泥炭地の低平な島で、泥炭由来の腐植質を多く含む褐色の水を原水として水道水が作られており、浄水後の水道水は濁度・色度・大腸菌などの水質基準を満たしていない。また、水源が不足しており、乾期には給水制限もあり、安全な飲み水確保に対する住民の要望は、切実である。
インドネシア政府は「2019年までに安全な飲み水へのアクセス100%」を政策目標に掲げており、またブンカリス県においても、2012年11月から2015年3月まで実施された草の根技術協力事業(地域提案型)「ブンカリス県における環境改善協力」で宇部市の協力を得て策定されたブンカリス県環境基本計画の中で、「安全・安心な水の供給」を重点課題の1つとして定めている。
大腸菌の水質基準を満たすためには塩素消毒を徹底しなければならないが、一方で高濃度のトリハロメタンの生成が問題になる。これに対し、浄水場や環境局による水質検査の現状は不十分なものであり、水道公社職員の技術水準や水道水質の改善への意欲も低い状況にある。
本事業では、多額の経費がかかる施設の改修ではなく、現有施設の運転方法の改善、水質分析体制の確立によって、水道水質の改善を図り、住民への安全な水の提供を目指していく。
4.プロジェクト目標 ブンカリス地区浄水場の運営体制が改善され、水質の向上による受益者の満足度が向上する。
5.対象地域 リアウ州ブンカリス県 ブンカリス地区
6.受益者層
(人数規模)
ブンカリス地区水道利用者6千人、その他簡易水道等含めて7万6千人。
7.活動及び期待されるアウトプット <アウトプット>
1. ブンカリス県水道公社スタッフの浄水・配水に関する知識・技術が向上し、習得された技術がブンカリス地区浄水場で実際に試行・導入されるようになる。
2. ブンカリス県水道公社、および県環境局における必要最小限の水質分析体制が整い、基本的な水質データが蓄積・活用されるようになる。
3. 県行政、および県水道公社の幹部のマネジメント能力が向上し、水道事業に従事するスタッフの勤務態度や意識が改善する。
<活動> 
1-1. 浄水・配水技術の専門家を現地に派遣し、ブンカリス県水道公社スタッフの指導・研修を行う。(専門家派遣)
1-2. ブンカリス県水道公社の浄水・配水技術者を日本に招き、宇部市で技術研修を行う。(研修員受入)
1-3. ブンカリス地区浄水場に適した浄水・配水技術に関する作業マニュアルの作成を技術面から支援する。
1-4. インドネシアの水道水質基準を達成するためのロードマップ作成を技術面から支援する。
1-5. 水質向上につながる浄水・配水技術の試行・導入に必要な機器・資材の調達を技術面から支援する。
1-6. 浄水・配水技術の試行・導入状況を定期的にモニタリングし、必要な助言や指導を行う。
2-1. 水質分析に関する専門家を現地に派遣し、ブンカリス県水道公社、および県環境局の水質分析技術者の指導・研修を行う。(専門家派遣) 
2-2. ブンカリス県水道公社、および県環境局の水道分析技術者を日本に招き、宇部市で技術研修を行う。(研修員受入)
2-3. ブンカリス県水道公社、および県環境局に適した水道分析技術に関する作業マニュアルの作成を技術面から支援する。
2-4. 必要最小限の水質分析体制を整えるための機器・資材の調達を技術面から支援する。
2-5. 水質分析の実施、データの蓄積・活用状況を定期的にモニタリングし、必要な助言や指導を行う。
3-1. 水道事業マネジメントの専門家を現地に派遣し、ブンカリス県や県水道公社の幹部への助言・指導を行う。(専門家派遣)
3-2. ブンカリス県や県水道公社の幹部を日本に招き、宇部市で水道事業マネジメントの研修を行う。(研修員受入)
3-3. ブンカリス県の水道事業経営計画(人材育成、予算確保、施設・機材整備を含む)の策定を技術面から支援する。
3-4. 水道事業マネジメントの改善状況を定期的にモニタリングし、必要な助言や指導を行う。
3-5. ブンカリス地区の上水道利用者の満足度調査の実施(事業開始時、終了時)を技術面から支援する。
3-6. 水衛生に関する市民への啓発活動の実施を技術面から支援する。
8.実施期間 2016年3月〜2019年2月
9. 事業費概算額 26,782千円
10.事業の実施体制 宇部市や宇部市上下水道局の支援の下、山口大学工学部、地元企業、NPO等の協力を得て、宇部環境国際協力協会が実施する。
II.応募団体の概要
1.団体名
(提案自治体)
宇部環境国際協力協会
(山口県宇部市)
2.対象国との
関係、協力実績
JICA草の根技術協力事業(地域提案型)「ブンカリス県における環境改善協力」(2012年度〜2014年度)を実施し、「宇部方式」の理念を反映した日本型の環境基本計画の策定という成果を上げた。