地域活性化特別枠

草の根技術協力(地域活性化特別枠)事業概要

I.提案事業の概要
1. 国名 フィリピン共和国
2. 事業名 タルラック州カパス町における高齢者介護予防の普及および体制構築事業
3. 事業の背景と必要性 草の根技術協力事業(地域活性化特別枠)「タルラック州カパス町における高齢者介護予防の意識向上事業」(2015年3月〜2017年3月)において、カパス町での介護予防知識の普及と高齢者介護予防事業の実践を目的として、高齢者介護予防講習会の実施、カパス町内の2つのバランガイ(最小行政区)で高齢者対象の介護予防サロンの開催を支援し、述べ3,000人以上の高齢者が参加した。参加者へのアンケート結果からは、高齢者自身が心身の変化を理解し、主観的な評価ではあるが確実に成果といえる良い変化が得られた。そして、プロジェクト活動を通じてカパス町が高齢者介護予防の必要性や効果を理解し、取り組まなければならないという意識が高まり、カパス町において高齢者介護予防を継続的に実施する体制を作りたいとの意向が生まれ、支援を要請された。
また、社会福祉開発省カパス支部によると、貧困層の高齢者や遠隔地に居住している高齢者は介護等の負担に脆弱であるため高齢者介護予防事業の必要性が高いにもかかわらず、事業が十分に実施されていない。もう一つの課題として、少しでも早い時期から健康知識を理解し実践することで、より効果的に介護予防を行うことができ健康寿命の延長に繋がると考えられるが、若い世代向け(50歳代)のプログラムは実践されていない。
そこで、カパス町において継続的に高齢者介護予防事業を実施する体制構築を目指し人材育成と技術指導を行うとともに、遠隔地や貧困層のお年寄りを対象とした事業展開、若い世代向けの介護予防プログラムの開発と実践等を支援する本プロジェクトを実施することとなった。
4. プロジェクト目標 カパス町内に「カパス町介護予防指導者」が養成され、高齢者介護予防を実施する体制が構築されることで、町内において介護予防の知識や技術が広く普及し、継続的に高齢者介護予防事業を実施することができる。
5. 対象地域 フィリピン共和国 タルラック州カパス町
6. 受益者層(ターゲットグループ) カパス町社会福祉開発省、高齢者事務局、カパス町役場の医療福祉担当、医療福祉の学校関係者、高齢者介護予防サロン実践者、ボランティアヘルスワーカー、カパス町高齢者(60歳以上:11,120人)、カパス町中高年齢層(50歳代)
7. 生み出すべきアウトプット及び活動

<アウトプット>
1.既存の高齢者介護予防マニュアルが改訂され、それに基づいて行政関係者、福祉関係者・高齢者介護予防サロン実践者、医療福祉の学校関係者対象に、適切な高齢者介護予防講習会が実施される。
2.カパス町に即した高齢者介護予防指導者養成カリキュラムが開発される。
3.1において実施した介護予防講習会の修了者を対象として、2のカリキュラムを基に介護予防指導者講習会を実施することができ、それを修了することで一定レベル以上の「カパス町介護予防指導者」が養成される。
4.カパス町内で高齢者介護予防が普及しにくい地区を重点地区としながら、選定されたバランガイを対象に、カパス町高齢者介護予防マニュアルに基づいた介護予防サロンが実施できる。
5.中高年層(主に50歳代)を対象とした健康増進・介護予防教室が実施され、参加者が正しい知識を習得することができる。

<活動>
1-1.カパス町高齢者介護予防マニュアルの使用及び実践状況の把握、課題分析を行う。また介護予防サロン等において調査を実施し、カパス町のニーズを把握する。
1-2.カパス町及び吉備中央町の福祉専門家等と協議し、カパス町高齢者介護予防マニュアルを修正または追加する。
1.3.カパス町と協議し、カパス町高齢者介護予防講習会実施計画を作成する。
1-4.カパス町高齢者介護予防講習会実施計画に基づき、日本から派遣された専門家等により、行政関係者、福祉関係者、ボランティアヘルスワーカー、介護予防サロン実践者等に介護予防講習会を実施する。
1-5.受講者に対し科目別に理解度テストを実施する。
2-1.カパス町及び吉備中央町の福祉専門家等と協議し、カパス町高齢者介護予防指導者養成カリキュラムを開発する。
2-2.カパス町と協議し、カパス町高齢者介護予防指導者講習会実施計画を作成する。
3-1.カパス町と協議し、1-4で実施した介護予防講習会修了者の中から、「カパス町介護予防指導者」となるべく人材を選定する。
3-2.2において開発されたカパス町高齢者介護予防指導者養成カリキュラムに基づき、日本から派遣された専門家が現地で指導を行う。
3-3.現地で指導を受けた受講者の中で理解度テストに合格した者に対し、日本国内において専門家が指導を行う。
3-4.3-2・3で養成された「カパス町介護予防指導者」と、日本から派遣された専門家とが共同で介護予防講習会を実施する。
3-5.日本から派遣された専門家からアドバイスを受けながら、「カパス町介護予防指導者」が中心となって介護予防講習会を実施する。
4-1.phase1において実施していた2か所のバランガイで高齢者介護予防サロンを実施する。
4-2.カパス町と協議し、優先度の高いエリアを選定(遠隔地及び貧困状態の高齢者が多い地域等)し、その地域を重点的に高齢者実態調査を実施する。
4-3.4-2の実態調査を基にカパス町と協議し、介護予防サロン実施計画を作成する。
4-4.カパス町介護予防サロン実施計画に基づき、実施準備、広報、説明会等をカパス町と共同実施する。
4-5.日本から派遣された専門家と、「カパス町介護予防指導者」や「介護予防サロン実践者」が共同でサロンを実施する。
4-6.日本から派遣された専門家のアドバイスを受けながら、「カパス町介護予防指導者」や「介護予防サロン実践者」がサロンを実施する
5-1.カパス町内の中高年層(主に50歳代)について現地調査を行い、詳細な状況を把握し、課題分析を行う。
5-2.カパス町及び吉備中央町の福祉専門家等と協議し、中高年層の健康増進・介護予防教室に関するマニュアルを作成する。
5-3.カパス町と協議し、カパス町高齢者健康増進・介護予防教室実施計画を作成する。
5-4.5-2・3で作成されたマニュアル及び実施計画に基づいて、中高年層を対象に健康増進・介護予防教室を開催する。
5-5.参加者に対し理解度テストを実施する。

8. 実施期間 2017年9月〜2020年8月(約3年)
9.事業費概算額 51,721千円
10. 事業の実施体制 日本側:社会福祉法人ももたろう会
フィリピン側:社会福祉開発省カパス支部(MSWD)、カパス町高齢者事務局(OSCA)
II.応募団体の概要
1.団体名(提案自治体) 社会福祉法人ももたろう会(提案自治体:岡山県吉備中央町)
2.活動内容 岡山県にて、約20の福祉施設を運営。2009年からフィリピン・セブ市にて日本語・介護技術教室を開講し、共に生きる社会を目指した取り組みを行っている。