I.提案事業の概要 | |
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1.国名 | タイ |
2.事業名 | タイ地方水道公社における浄水場維持管理能力向上支援事業 Technical Assistance for Capacity Development of PWA in Operation and Maintenance of Water Purification Plants |
3.事業の背景と必要性 | タイ王国では急速な人口増加、都市化による水道水の供給不足が問題となっているが、地下水の過剰な汲み上げによる地盤沈下が発生していることから、河川水への水源依存が高まっている。しかしながら水源となる河川水はシルト質の土壌を含み茶色く濁っており、下水道が発達していないことから、生活排水や工場排水等による汚濁が進行している。 このような状況の中、タイ王国の浄水場は、日本国と同様の処理システムを有しているにも拘わらず、職員の知識不足や技術力不足の為、施設の持つ能力を十分に発揮することができずに運転・維持管理、水質管理などで多くの問題を抱えている。 埼玉県企業局においては、地盤沈下対策として地下水から河川水に水源を転換してきた経緯があることから、河川水を水源とした水処理技術について高水準のノウハウを有しており、また、原水有効利用率が99.4%と省水技術についても高水準のノウハウを有している。 タイ王国における浄水場施設の健全な運転、維持管理、良質な水の供給を実現させるために、埼玉県企業局の持つノウハウを活用し、PWA職員に習得させることにより、事業実施中に改善効果を限定するのではなく、持続的な技術力の向上に寄与できる。 |
4.プロジェクト目標 | 支援浄水場の職員が水処理、水質管理、施設管理に関するノウハウを習得することで技術力が向上し、その技術をPWA全域の職員が共有するための手段が構築される。 |
5.対象地域 | チェンマイ・ノンカイ |
6.受益者層 (人数規模) |
技術力向上38名(支援対象の地方水道公社職員数) 水道サービス向上による受益者:11,760千人(給水人口) |
7.活動及び期待されるアウトプット | <アウトプット> (1)水処理に携わる技術者が適切な技術(運転管理等)を習得する。 (2)水質管理に携わる技術者が適切な技術(水質検査等)を習得する。 (3)施設管理に携わる技術者が適切な技術(施設点検等)を習得する。 (4)技術の共有によりPWA管轄全域における職員の技術力が向上する。 <活動> (1)−1 2ヵ所の浄水場に技術者を派遣し、浄水場の水処理に係る指導を行う。(業務従事者の派遣) (1)−2 日本の水道技術及び(1)−1で把握された問題に対応する研修を日本で実施する。(研修員の受入) (1)−3 (1)−1及び2を通じて習得した技術を対象浄水場にて実施する。 (2)−1 2ヵ所の浄水場に技術者を派遣し、浄水場の水質管理に係る指導を行う。(業務従事者の派遣) (2)−2 日本の水道技術及び(2)−1で把握された問題に対応する研修を日本で実施する。(研修員の受入) (2)−3 (2)−1及び2を通じて習得した技術を対象浄水場にて実施する。 (3)−1 2ヵ所の浄水場に技術者を派遣し、浄水場の施設管理に係る指導を行う。(業務従事者の派遣) (3)−2 日本の水道技術及び(3)−1で把握された問題に対応する研修を日本で実施する。(研修員の受入) (3)−3 (3)−1及び2を通じて習得した技術を対象浄水場にて実施する。 (4)−1 現地セミナーで、埼玉県企業局職員から日本の水道技術の紹介、現地活動の報告を行う。 (4)−2 現地セミナーで、PWA職員から(1)、(2)、(3)で習得した技術についての報告を行う。 |
8.実施期間 | 2013年10月〜2016年3月 |
9.事業費概算額 | 56,310千円 |
10.事業の実施体制 | 日本:埼玉県企業局 タイ:地方水道公社(PWA) |
II.応募団体の概要 | |
1.団体名 (提案自治体) |
埼玉県企業局 |
2.対象国との関係、協力実績 | 2011〜2013年度に草の根技術協力事業(タイ・チョンブリ県における水処理技術向上支援事業)を実施 |