平成17年度 第3回 開発教育小委員会議事録

  • 日時:2005年9月16日(金)14:00〜16:30
  • 場所:JICA本部国内事業部会議室(7階)

出席者

氏名所属団体名備考
湯本 浩之開発教育協会 事務局長 
野田 真里名古屋NGOセンター 理事、
国際理解・開発教育委員会委員
 
岩崎 裕保関西NGO協議会 
櫻井 温子 ボランタリーネイバーズ ファシリテーター研究調査 担当 
JICA
氏名部署・役職備考
吉田 丘JICA国内事業部 次長/
市民参加協力室 室長
 
尾上 能久同 開発教育チーム チーム長 
松本 淳JICA東京連携促進グループ グループ長 兼総務部JICAプラザ広尾設立準備室 副室長 

議事概要

1.JICAプラザ広尾について

JICA側説明

JICAプラザ広尾設立準備室から平成18年4月に予定されている同プラザの設立に係る進捗及び施設のコンセプトについて説明がなされた。特に開発教育に係る事項として、次の点が説明された。

  • 現在、本部の開発教育チームが実施している開発教育支援事業は、同プラザに移管される予定である。
  • 同プラザに配置されるコンセルジュに開発教育の知識があることが望まれるため、その運用にあたってはNGOの知見を拝借したい。

コメント

  • 修学旅行生が在住地に戻ったあとのフォローについては、NGOとしても協力可能である。(NGO)→同プラザを訪問した学校をJICA国内機関に通知することを検討し得る。(JICA)
  • ターゲット層として団塊の世代等シニアを視野に入れるのも一考に値する。(NGO)
  • 同プラザを紹介する(パンフレット、プレート等)場合は、「NGOJICA定期協議会開発教育小委員会での成果」という旨の文言を入れることを望む。(NGO)

2.教師海外研修での連携について(帰国報告・課題整理)

JICA側

  • 教師海外研修に同行した国際協力推進員(以下「推進員」という。)の意見をとりまとめた「教師海外研修における思考的取り組みの評価」に基づく説明がなされた。特に、開発教育アドバイザー(NGO同行者)について重点がおかれた説明がなされた。基本的には、同アドバイザーの派遣の有効性が認められ、次回からは、事前研修から帰国語の各種会合まで関与できるようなシステムにすることが望ましいという提言がなされた。

NGO側

開発教育アドバイザーとして同行した櫻井氏から教師海外研修について以下の報告があった。

  • 全体としては、JICAのプロジェクト地を見る「視察」や現地のステークホルダーとの「交流」が中心であり、開発教育の指導者を養成する「研修」のプログラムになっていなかったのは残念。
  • 視察、移動、交流に忙しく、肝心の開発教育のファシリテーターとしての能力向上や教材・カリキュラム作り等に当てる時間がほとんどなかった。
  • より良いプログラムのために、開発教育アドバイザーとしてプログラムの作成段階や事前の研修から関与したかった。
  • 海外においては、ロジスティック業務に関与する者が多数(推進員、所員、旅行会社)存在し、それぞれの役割分担が明確ではなかった。また、開発教育の専門家としてのアドバイザーの位置づけや役割が必ずしもJICA側および参加者に理解されていなかった(例、アドバイザーにロジを期待されても困る)。
  • 訪問先について、その訪問の目的・位置付けを明確にする必要がある。参加者は開発教育に対する理解が必ずしも十分ではないこともあり、どういう視点でものごとを見るかを示唆する必要がある。
  • 視察のみならず“体験”をする機会を増やしてほしい。また、プロジェクトの裨益者とコミュニケーションをとれるように配慮願いたい。
  • 教師海外研修の標準的なプログラムが策定されることが望まれる。
  • 以上、様々な問題点があったものの、未来志向で建設的に考えた場合、今回、はじめてNGOから開発教育アドバイザーが参加したことによって、JICAとは別の視点から本事業のいろいろな課題が見えてきたことは大変よかった。NGOには、より効果的な研修プログラム計画・実施するノウハウがあり、今後ともJICAと連携して、より良い教師海外研修をつくっていければと考えている。

本研修の運営を受託した特定非営利活動法人国際理解教育センター(NIED)・財団法人PHD協会の経験を基に以下のことが説明された。

  • 参加者には、目的別に2グループあると考えられる。
    1.開発途上国理解・開発教育
    2.開発教育・ネットワークの形成

教師海外研修については、これらのグループを分けた形で実施するのが望ましいと考えられる。

  • 教師海外研修に関与するものとしては、JICA(国内機関・在外事務所)、委託先、NGOの三者がいるが、それぞれの強みを活かして本研修を実施することが望ましい。また、NGOに本研修の運営を業務委託すると研修の開始から継続的なフォローまで一貫性がでるので、これを励行することが望ましい。
    1.JICAの強み:道府県に配置されている推進員の存在 在外事務所の存在
    2.NGOの強み:開発教育の知見を有している。地元に根付いているため、長期的なフォローが可能である。
  • 櫻井氏およびNIEDからの問題提起と改善提案については名古屋NGOセンターより別途まとめて次回委員会までにペーパーを提出する予定である。

3.国際協力推進員に対するフォトランゲージ活用研修について(協議事項)

合意事項

  • 11月のJICA東京の推進員会議に合わせ、半日程度フォトランゲージの活用研修実施することが提案されていたが、推進員側からはフォトランゲージの使い方のみならず、体系的に開発教育について学びたいとする意見が大勢を占めた。これを受け、NGOの協力を得て、推進員のニーズに応える内容の講習(2時間程度)をすることとなった。今後、JICA東京で、推進員の具体的なニーズを聴取し、本小委員会関係者に伝達することとなった。

コメント

  • NGOは各地域でファシリテーター研修等を実施しているため、これらの研修会に推進員に参加してもらうことが望ましい。また、推進員を対象とした研修を実施することは可能である。これまで実際にこれら研修に推進員が参加したこともある。これら参加者から、研修から学んだことについてレポートを提出させるべきである。(NGO)
  • 国内機関レベルでフォトランゲージの使い方講座を開催し、それをNGOがサポートするのも一考である。(NGO)

4.JICAの開発教育支援事業に係るガイドラインについて(報告)

  • JICA側から別添資料に従い、ガイドラインの概要を説明がなされた。

5.その他

  • 9月30日に文部科学省主催の「外国語教育担当・国際理解教育担当指導主事連絡協議会」の場で、JICAが実施する開発教育支援事業について説明を行うこととなったが、この場で、NGOとも連携しつつ事業を行っていることを説明する予定である。(JICA)
  • NGOとしても、学校等で国際理解・開発教育を推進する上で、文部科学省との対話・連携は是非進めていきたいと考えている(NGO)。
  • 次回開発教育小委員会の開催は11月18日(金)14:00〜17:00となった。

以上