平成17年度 第1回 NGO-JICA協議会議事録

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I.開会の辞・出席者の自己紹介

個人情報保護法に関連した報告(事務局より)

4月1日より個人情報保護法が施行されたことに関連し、本協議会の議事録と参加者名簿をこれまで通りウェブサイトにて公開することについて、事務局から参加者に対して確認し了解を得た。

II.報告の部

(1)各小委員会からの報告

1)評価小委員会

(資料に沿って委員より説明)

JICA側評価小委員会

今年度は、JICAのプロジェクトのうち、住民参加型アプローチをとっている案件を対象として評価を実施する。住民参加に関する評価の視点が定まっていないので、NGOの知見を活かしながら評価を実施し、提言としてまとめていきたい。

NGO

評価対象案件をより客観的に評価するために、評価案件の実施国や現場で類似案件はあるのか。また、一人あたりに掛かるコストと波及効果を評価項目に入れているか。

NGO側評価小委員会

類似案件があれば、現地でできるだけ見たいと考えているが、今回は対象案件の参加型の取り組み方に焦点をあてることが主題となっている。また、定量的なものもできるだけ取り入れるが、始まったばかりの案件なので費用対効果の「効果」までは測れる段階ではないだろう。

NGO

JICAが実施している住民参加型案件は、JICA全体ではどのくらいの割合か。

JICA

そのようなくくり方では統計は取っていないが、まだ少ないだろう。また住民参加型の捉え方は多様なので、NGOが実施しているような住民参加型と捉え方が異なる案件もある。

2)連携事業検討会

(資料に沿って委員より説明)

JICA側連携事業検討会

  • 今年度は、四半期ごとにテーマを決め、まず「様々な活動段階にあるNGOとの連携・育成」として、JICA側より市民が参加するJICA事業についての説明、及びNGOなどの発意・ノウハウを取り入れる制度の活性化についての検討状況の説明を行った。
  • NGO側からは、PROTECOには検討課題と優れた点の両面があるが、制度としてはNGOとJICAのパートナーシップの幅を広げ、関係を強化する観点から存続して欲しいとの要望があった。
  • 草の根技術協力事業に関しては、JICA側より採択件数の説明とともに、参加機会の拡大の観点から、本事業の対象団体を、当該事業の実施予定及び実施中案件が一定未満の団体とする提案があり、双方にて意見交換が行われた。概ねNGO側の理解を得て、この提案内容に基づき、今回の草の根パートナー型実施要綱を改訂した。
  • JICA改革プランの概要が説明され、JICA広尾の位置づけやNGOの参加拡大についての質疑応答を行った。

NGO側連携事業検討会

草の根技術協力事業は、多数の応募があり全ての応募に対応できないほど好評である。そのため、草の根技術協力事業以外の制度への応募も勧められるが、他の制度で実施するのは難しいケースがある。また、案件の整合性や調整を図るということで、制度変更やスクラップ・アンド・ビルドを繰り返すと、NGOは組織としての対応ばかりでなく、担当する人員体制が対応しきれない。JICAとNGOとの連携事業として伸びているので、安定的な基盤の上に事業が実施できるようにしながら、草の根技術協力事業の予算増額が必要である。

3)開発教育小委員会

(資料に沿って委員より説明)

NGO

教材コンクールとは、どのような内容か。教育現場での実践例を対象とするのか、またNGOが作成した開発教育のツールを対象とすることも考えられているのか。

NGO側開発教育小委員会

開発教育教材を使用した実践例を募集するというものの他、当面は開発教育小委員会が編集協力し、JICAが作成した「フォトランゲージ」教材を使用した実践例を対象とし、「フォトランゲージ」教材をさらに広めていくということも出された。将来的には、NGOや教員等が制作した教材を募集の対象としていく可能性もあり得る。

(2)JICA改革プランの説明

JICA

  • 3月に発表されたJICA改革プラン第二弾では、途上国の現場ニーズを的確に受け止め、的確かつ迅速に応えるための日本国内の実施体制の強化を図ることで、JICA改革プランが掲げる現場主義を推進していく。
  • 具体的には、研修員受入れ事業の改革、市民参加協力事業の促進、調査研究と人材育成の強化を実施する。
  • また、国内機関の再編では全国を10ブロックに分けて機能と配置の見直しを行う。第一段階として首都圏の3機関の再編、JICA中部立替え計画の見直しを実施し、第二段階で他の8ブロックについても見直しを行うための検討委員会を立上げ、平成17年度中に具体的な方策を策定する。

NGO

研修員受入れ事業については、JICA東京と協力してモジュール作成と、集団研修の受入れを行った際の経験から、日本国内の地域作りの経験を伝えることが非常に有効であることがわかった。研修員受入れ事業の中で、国内のノウハウを有するNPOや地域おこしを実施する団体・機関との連携はどのように考えているか。

JICA

各国内機関が、地域のリソースを把握することで、地域の特色を持たせることができると考えている。

NGO

  • その場合、従来では連携先として主に公的機関を想定していたと思われるが、民間をどのように活用するかが重要だと考える。
  • 国内機関の合理化は、地域のNGOにとっては連携を進めていく上で障害にならないかが気にかかる。単に縮小という事ではなく、例えば草の根技術協力事業では国内機関が窓口になっているように、国内機関へ権限委譲することによって小さな事業であっても地域を活かすような方策が考えられるのではないか。

JICA

過去においては、国内事業は国内に還元されるものとして完結していたが、これからは国内事業も海外の現場へ還元できるようにという捉え方で進めていくようになったと考えていただきたい。

NGO

研修員受入れ事業を民間が行う際に、受入団体が持つノウハウなどは知的財産であるということを認識しておく必要がある。

JICA

知識や知的財産についての認識がこれまで低かった面があるので、認識を改め適切な対価を考えるべきであり、著作権の適切な運用などの整備を進めている。

III.協議の部

(1)2005年度年間開催計画について

NGO

  • (NGO側委員より資料に沿って年間計画の変更案について説明があった。提案理由は以下の通り。)
    1. 協議会構成メンバーの3ネットワークが持ち回りで幹事役を務めた地域会合、協議会の地域開催が、名古屋での地域会合(7月)と、協議会(9月)で一巡するので、その段階で地域会合と地域開催の振り返り・評価が必要である。
    2. JICA改革プランが発表されたので、今後の協議会においてその内容についてNGO側として十分確認し、また可能であれば意見を出すべきである。
    3. 以上の2点につき、来年度のNGO-JICA協議会の開催目的や事業内容の検討を行う時期として、第3回の協議会で取り上げ、第4回協議会終了時までにまとめるのが適当である。

JICA

地域の連携強化という、平成16年度、17年度の協議会主要テーマが中途半端に終わらないか。

NGO

  • 今回の地域会合と協議会の地域開催は、昨年度から2年間の計画で実施中であるが、会議のセッティングだけでは、NGOとJICAの連携効果はすぐに出るものではなく、地域での連携を進めるには、準備段階も含め、時間をかける必要がある。地域での連携を強化すべきであるが、アプローチの再考も必要だろうというのが、平成16年度から今に至るまで地域開催を実施しての実感である。これ以上地域開催をしないということではない。
  • 地方と東京の協議が分断されないように、地域主体でJICAとNGOが連携を進められるようにつなげていく必要がある。他方、協議会の中で地域開催を実施することにより、東京の本部が地域の現状を知るという意義もある。
  • 協議会全体の流れについて再考および整理を検討してもよい時期だろう。協議会と3つの小委員会をより有機的に連動させることや、各地域ではJICA国内機関とNGOとの連携を具体的な案件に結び付けていくことなどが考えられる。
  • 名古屋開催後に上述の点を検討したらよいのではないか。

JICA

  • 地域の状況を知る意義は大きく、引き続き地域でのNGOとの連携を進めていくことに変わりないが、昨年度および今年度の2年間の計画で実施してきた内容を振り返ることは有意義である。
  • 地域におけるNGOとJICAの連携の必要性を前提に、今年度の変更案を承認し、このスケジュールに沿って進めていく。

(2)次回NGO-JICA地域会合の開催について

NGO

  • (NGO側委員より配布資料に沿って前回からの変更点を説明。)
    • 前回の提案では、多文化共生を主題としていたが、NGOとJICAの連携という本来の地域開催の主目的に立ち返り、NGOとJICAの連携に焦点をあて、JICAとNGOの連携事例を発表するとともに、連携のメリット・デメリットを議論していくものとする。
    • また、9月の名古屋で開催する協議会では、通常の定例会議の議題に加え、地域のトピックとして多文化共生についても話し合うことを検討している。

JICA

ディスカッションの部でのメインテーマはどのように設定しているか。

NGO

事例発表を通して、地域でのNGOとJICAの連携事業の課題を掘り下げることに主眼を置いている。

JICA

議論の時間をもっと長く取ったほうがよい。

NGO

調整して時間を延ばしたい。

JICA

  • これからJICAとの連携を考えていこうとしているNGOの参加も得られるようにしたい。参加者募集の広報での工夫が必要と考えている。
  • 参加者募集の広報については、前回の地域会合(兵庫)では参加者をNGOに限らず広く広報した結果、NGOとJICAの連携について初めて知るような学生の参加が多くなったが、ターゲットはどのように設定しているのか。

NGO

  • 前回の地域会合の参加者については、広い参加を呼びかけるもので、一般参加者を排除するものではなかった。地域の参加者からのJICAに対する質問に答えた点や、NGOとJICAが連携しているという事実を一般参加者に伝えられた点では、一定の成果があった。
  • ターゲットとともに、会合の目的、主題を明確にすることによって、広く呼びかけながらも、連携課題についての議論が深められるような工夫を考える。

(3)NGO-JICA協議会実施要綱の改定について

NGO

前回NGO側から提案した要綱案に、JICA側で加筆いただいたものが、今回、改定案として提出された。これに、設立趣旨を加えて、NGO側は3ネットが構成メンバーとなっている経緯を明記したい。

JICA

  • JICAで加筆・修正した点は、1)目的の中に、「提言内容について実現を図る」という方向性を明記したこと、2)構成メンバー、及び3)小委員会の設置の文言、の3点である。
  • 構成メンバーについては、具体的にプロジェクトに係っている課題部にも呼びかけ、広くJICA各部署が関わっていけるようにする。その時々の議題により関連する部署が出るか、窓口となる課題部を決めるかなど、具体的な方法はJICA内で検討する。

司会

今回の提案に基づき、NGO側で設立経緯を加筆し、JICA側では課題部の参加方法について引き続き検討しながら進めていく。

IV.閉会の辞および次回の日程

次回:
2005年度第1回地域会合(名古屋) 2005年7月16日(土)13:30〜(予定)
2005年度第2回協議会(名古屋) 2005年9月3日(土)(予定)

以上

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