ニュースリリース

カブール国際空港ターミナル竣工式

総理特別代表として緒方理事長が出席

2008年11月06日

2008年11月6日、日本政府とアフガニスタン・イスラム共和国政府は、アフガニスタンのカブール国際空港ターミナルの竣工式を挙行しました。式典にはハミド・カルザイ大統領、ハミドラー・カディリ運輸航空大臣、佐藤英夫駐アフガニスタン全権特命大使に加えて、総理特別代表として当機構理事長の緒方貞子ら、両政府の関係者が出席しました。

同空港の新ターミナルは、日本政府がアフガニスタンに対して支援した30億円の無償資金協力により建設されたものです。

内陸国であるアフガニスタンにおいては、航空分野の開発は他国との間の人・物の円滑な流れを確保し、開発を着実に実施するために不可欠です。首都カブールの国際空港は、紛争で破壊された他、ピーク時の旅客数を取り扱うには床面積が絶対的に不足し、必要な設備が欠けているとともに、国際線と国内線の旅客が混在し、厳重な安全対策ができないという問題も発生していました。

そこで今回の支援では、2010年のピーク時の旅客数を想定して国際旅客ターミナル(二階建て約8,000平方メートル)等を建設しました。同支援の結果、同国の航空需要への対応が適切に図られ、国家の復興に必要な人と物の輸送が確保されることが期待されます。

また、本年6月にJICAは技術協力により、アフガニスタン人の空港関連の政府幹部9名(運輸・航空省のカブール空港当局者、内務省国境警察や国家安全委員会の警備担当官など)を日本に招聘し、空港マネージメントに関する研修も実施しました。空港の建設工事は冬季を含む困難な環境の中2年間の工期どおりに完成し、日本からの事業施工者の管理によりアフガニスタンに300人の雇用を作り出したことについて、この研修の中でも感謝の声が伝えられました。

なお、JICAは2002年7月に現地事務所をカブールに開設して以降、アフガニスタンに対して、現場主義の理念に基づく支援を行っています。現在では、カンダハル、ジャララバード、マザリシャリフに連絡事務所を設置し、地方における事業展開も図っています。

復興期においては、主要都市の道路の改修、学校建設、国立結核研究所などの医療施設の改修、農業水路の改修など社会基盤の復旧支援を行ってきました。加えて、550名の除隊兵士に対する職業訓練を行っている他、現在は首都及び地方における職業訓練センターにて、帰還民などの社会的弱者に対する職業訓練へと支援を拡大している状況です。

投入規模としては、2002年から2007年度までの事業実施総額は約150億円にものぼります。アフガニスタンから研修員として約1,300人を受入れ、専門家と調査団員を合わせて、延べ約1,800名をアフガニスタンにも派遣してきました。

このように紛争終結直後から、現地に日本人を派遣し、長期的な国づくりを目指した人材育成や多民族間の和解を促進する人材育成を行ってきており、こういった支援を今後も継続していくことが重要と考えています。
現在も50名を越える日本人のJICA関係者が現地に滞在し、防弾車による移動という厳しい行動制限の中、高い使命感を持って活動に従事し、現地で高い評価を得ています。

JICAは本年10月にJBICと統合し、円借款、無償資金協力の一部を実施する機関になったことから、従来の技術協力に加えた3スキームを一体とした効果的な支援をアフガニスタンにて実施していく方針です。

例えばJICAは現在もインフラなどが荒廃したカブール市の再生及びカブール首都圏の開発計画策定の支援を行っています。同計画策定後は、計画の事業化に向けた取り組みを積極的に行うことを検討しています。

このような支援の流れが同国の物流促進や成長の加速化を実現するのみならず、雇用創出にもつながり、かつ復興後の迅速な成功事例を通じて人々に希望を与え、社会の安定につながることを期待しています。