ニュースリリース

米州開発銀行との業務協力協定を締結

経済危機の影響も踏まえ、中南米・カリブ地域の持続的な経済発展、環境改善に向けた連携を推進

2009年04月01日

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調印式の様子

国際協力機構(JICA)は、3月31日、米州開発銀行(Inter-American Development Bank: IDB)(注1)と、中南米・カリブ地域の持続的な経済成長、環境改善に向けた連携協力を推進するため、業務協力協定に署名しました。署名は、IDB設立50周年記念の年次総会が開催中のコロンビア共和国(メデジン市)にて、大島JICA副理事長とルイス・アルベルト・モレノIDB総裁との間で行われました。

今回の業務協力協定は、世界的な経済危機による影響が中南米・カリブ地域にも及び、経済状況が急速に悪化し貧困層の生活を脅かしていること等を背景に、古くから同地域への開発協力に中心的な役割を果たしてきた地域開発銀行であるIDBと連携しながら、両機関の持つ緩やかな条件の融資や技術協力といった様々なツールを活用した支援を行うことにより、同地域への更なる効果的な開発協力を促進することを目的としています。今後、特に連携を推進していく分野は、(1)経済社会インフラ整備、(2)環境保全・改善と気候変動対策です。具体的な連携方法としては、協調融資、技術協力の連携、援助実施計画の共同作成等です。尚、本年9月には東アジアと中南米の関係強化を目的とした「アジア 中南米協力フォーラム」(外相会合)が日本で開催予定であり、開発分野における連携の一環として本協定の成果が期待されます。

中南米・カリブ地域は5億6千万人もの人口を有し、全33ヶ国の国内総生産の合計は東南アジア諸国連合(ASEAN)の約2.8倍と、経済的な存在感が高まっているほか、資源・エネルギーや食料の供給基地としても注目されています。2007年までの5年間は年平均5%以上の堅調な経済発展を遂げていましたが、その後の世界的な金融危機の影響もあり経済発展は急減速しており、貧困や格差といった問題の深刻化が懸念されています。貧困問題等依然として多くの開発課題を抱えている同地域では、貧困対策等を重視する政権が多く誕生しています。同地域の安定的発展は日本を含む国際社会にとって重要であり、JICAとしても同地域への開発協力に引き続き取り組んでいく方針です。

(注1)IDBは、中長期貸付、出資、保証、無償資金協力及び技術協力を通じて中南米・カリブ地域への開発協力を行っている地域開発銀行であり、JICAとは、これまでも協調融資や技術協力連携の実績が多数あります。