ニュースリリース

ブラジル連邦共和国向け円借款契約の調印

−中南米最大の上下水道公社を通じ、サンパウロ州沿岸部の衛生改善を支援−

2011年02月15日

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調印式の様子

1. 国際協力機構(JICA)は、2月15日、ブラジル・サンパウロ州上下水道公社との間で「サンパウロ州沿岸部衛生改善事業(II)」を対象として、191億6,900万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

2. 本円借款は、南米経済の中心であるブラジルのサンパウロ州の発展著しい沿岸部9市(バイシャーダ・サンチスタ地域、神奈川県とほぼ同じ大きさ)において、水質の改善を通じた住民の生活環境向上を目指し、下水道施設整備及びコンサルティングサービスに必要な資金を追加的に供与するものです(注)。円借款は対象地域の下水道幹線管渠やポンプ場、コンサルティング・サービス等に充当されます。

3. ブラジルでは、都市部の上水道普及率が9割に達する一方で、下水道接続率は5割程度に留まっており、不十分な汚水処理が都市部の生活環境に悪影響を及ぼしています。特に、同国最大の人口を擁するサンパウロ州では、汚水が未処理のまま沿岸及び河川に流されているため、水質悪化による住民の生活環境の悪化が年々深刻化しています。

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調印式後の意見交換

4. 本円借款の対象となる地域であるサンパウロ州沿岸部は、ブラジル最大の貿易港であるサントス港及び州内有数の工業都市クバトン市を擁する工業地帯であり、近年人口増加が著しく、付近の海岸は首都圏に最も近い行楽地として開発されています。

5. JICAはブラジルへの経済協力の対象として、「環境」を重点支援分野の一つに位置付け、環境改善に寄与する支援を継続的に行ってきています。上下水道整備案件(有償資金協力)では、「パラナ州環境改善事業」(供与限度額23,686百万円)、「東北伯水資源開発事業」(同3,595百万円)、「サンパウロ州沿岸部衛生改善事業」(同21,320百万円)を実施済み、「サンタ・カタリーナ州沿岸部衛生改善事業」(同14,426百万円)、「ビリングス湖流域環境改善事業(同6,208百万円)」を実施中です。

6. 1908年に日本から移民の方々が笠戸丸でブラジルに渡ってから、既に100年以上が経ちました。現在ではブラジルの発展に貢献する優れた人材も輩出されています。サンパウロ州は、ブラジルの日系社会約150万人の半数以上が暮らし、日本人移住の歴史をその地に刻んできた、日本にとって非常に馴染みの深い都市となっています。かの地で実施される本事業は、日本とブラジルの友好関係の強化にも貢献することが期待されます。

以上

(注)本事業は、サンパウロ州沿岸部のバイシャーダ・サンチスタ地域の上下水道整備を行うことにより、同地域における安定した上下水道サービスの提供、生活環境の改善及び自然環境保全に寄与するものとして、2004年に調印された借款契約「サンパウロ州沿岸部衛生改善事業」への追加借款です。
 資機材価格の高騰および設計見直し等により、事業実施のために追加的な資金手当てが必要となったものです。

(参考)
1.借款金額及び条件

案件名借款金額
(百万円)
金利
(%/年)
償還期間(年)据置期間(年)調達条件
本体コンサルティング・サービス
サンパウロ州沿岸部衛生改善事業(II)19,1692.51.8257アンタイド

2. 事業実施機関
サンパウロ州上下水道公社
(Companhia de Saneamento Basico do Estado de Sao Paulo -SABESP)
住所:Rua Costa Carvalho, 300, Sao Paulo/SP CEP 05429-000, Brazil
電話/ファクシミリ: (55-11) 3388 8247