ニュースリリース

インド政府向け円借款契約の調印

−成長著しいインドの投資環境整備と、日本の経験を活かした新・再生可能エネルギーや省エネルギー事業の普及を支援−

2011年06月16日

【写真】

調印式の様子

1. 国際協力機構(JICA)は、6月16日、インド政府との間で、6件総額1,326億4,600万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

2. インドは、1991年以降経済改革に取り組み、特に2003年以降は概ね年間7−9%の経済成長を達成し、2010年度も8.5%の高い経済成長率を達成するなど、成長著しいBRICsの一員として注目を浴びています。

【画像】

3. インド政府は、「Faster and Inclusive Growth」を目標として掲げ、迅速な成長(Faster Growth)による経済のパイ全体の拡大とともに、すべての人々が恩恵を受ける成長(Inclusive Growth)の実現を目指しています。その中でも大きな課題となっている電力、運輸、通信等のインフラ整備について、現在実行中の政府の開発計画である第11次5ヶ年計画(2007年度-2011年度)では約40兆円(5,000億ドル)、続く第12次5ヶ年計画(2012年度-2016年度)では80兆円(1兆ドル)を超えるインフラ投資ニーズがあるとされており、国内外からの資金調達と確実な実施が開発の喫緊の課題となっています。

4. 日本政府とインド政府の間で、2010年2月16日に経済協力協定(EPA)が署名されました。これにより、アジア第3位の経済規模を有するインドとの間で、貿易の自由化、投資の促進、関連分野の制度整備が図られることが期待されています。急速な経済成長を続けるインドとの連携強化は、アジアの活力取り込みを柱に掲げる日本政府の新成長戦略実現の一歩としても期待されます。

5. このような状況のもと、今次円借款では、インドの開発の課題を克服するとともに、日本の新成長戦略の着実な実現に向けた支援を行います。今次円借款の特徴は、以下の通りです。

〔1〕日本企業も多く進出する地域の投資環境を整備
インドは、近年の急速な経済成長に伴い、世界第5位のエネルギー消費国となっており、電力の供給能力が需要の拡大に追いつかない状況が続いています。日印両政府のイニシアティブにより進められているデリー・ムンバイ間産業大動脈構想(DMIC)を構成する州の一つであるマディヤ・プラデシュ州では、2013年までに2ヶ所の新規火力発電所の運用開始が予定されており、発電容量の増加に伴う送電網の増強が喫緊の課題となっています。「マディヤ・プラデシュ州送電網整備事業」では、同州を中心とした電力最大需要地であるインド西部の電力系統安定化を促進し、インド西部の投資環境の改善を支援します。また、「バンガロール・メトロ建設事業(II)」では、日系企業の進出が加速しているカルナタカ州バンガロール市の交通渋滞や大気汚染の緩和を支援します。

〔2〕日本の経験を活かし、新・再生可能エネルギーや省エネルギー事業の導入を支援
インドは石油資源に乏しく、天然ガスの利用も遅れており、電力の53%を石炭火力発電に依存(2009年)するなど、偏ったエネルギー供給構造になっています。インド政府は、2010年に「太陽エネルギー利用国家計画」及び「エネルギー効率化国家計画」を策定し、エネルギー供給源の多様化と効率的利用に取り組んでいます。「新・再生可能エネルギー支援事業」では、太陽熱発電、風力発電、コジェネレーション等の新・再生可能エネルギー事業の導入に必要となる中長期資金を供与します。太陽エネルギー分野は、日本が高い技術力と経験を誇る分野であり、JICAの技術協力プロジェクトを通じ、実施機関であるインド再生可能エネルギー開発公社の融資審査能力強化を支援予定です。また、「中小零細企業・省エネ支援事業(フェーズ2)」では、グリーンエネルギーの導入や省エネの促進を図るための中長期資金を供給します。日本の省エネルギー対策関連融資制度等の経験を活用し、実施機関のインド小企業開発銀行や仲介金融機関の能力向上も支援します。

〔3〕すべての人々が恩恵を受ける成長を支援
「ラジャスタン州植林・生物多様性保全事業(フェーズ2)」では、住民参加型の植林活動や水土保全活動等を通じ、森林や生物多様性を保全しつつ住民の生計向上を支援します。また、インド国内有数の農業州であるアンドラ・プラデシュ州では、州の電力消費量の1/3を農業セクターが占めていますが、低圧配電網による高いロス率が問題になっています。「アンドラ・プラデシュ州農村部高圧配電網整備事業」では、農業向け電力の安定供給を通じ、地域経済の発展と農村部の生活改善を支援します。

6. EPA締結をはじめ、日本はインドと良好な関係を築いており、インド国民の親日感情は極めて高いと言われています。今般の東日本大震災に際しても、シン首相から菅首相に、クリシュナ外相から松本外相に、それぞれお見舞いの書簡が寄せられました。また、シン首相は必要とされるあらゆる支援を行う用意がある旨を表明し、インド政府から救援物資が被災地に届けられるとともに、インドにとって初の海外派遣となる支援隊46名が宮城県女川町で活動しました。さらに、JICA事業のパートナー機関や、JICA研修に参加した元研修員をはじめとする個人の方々からも、被災者の方々へのお見舞いメッセージや義援金がJICAインド事務所に寄せられました。JICAは、引き続き、有償資金協力、技術協力、無償資金協力という3つのスキームを有機的に連携させ、インドの開発課題に機動的に取り組んでいきます。


(参考)借款金額及び条件

案件名借款金額
(百万円)
金利
(%/年)
償還期間(年)据置期間(年)調達条件
本体コンサルティング・サービス
アンドラ・プラデシュ州農村部高圧配電網整備事業
18,5900.65%*0.01%40年10年一般アンタイド
マディヤ・プラデシュ州送電網整備事業18,4750.50%*-20年6年一般アンタイド
中小零細企業・省エネ支援事業(フェーズ2)30,0000.40%*-15年5年一般アンタイド
新・再生可能エネルギー支援事業30,0000.55%*-30年10年一般アンタイド
バンガロール・メトロ建設事業(II)19,832
1.40%
0.01%
30年10年一般アンタイド
ラジャスタン州植林・生物多様性保全事業(フェーズ2)
15,7490.65%*0.01%40年
10年一般アンタイド
132,646-----

*地球環境案件(省エネルギー、森林保全、代替エネルギー)には、開発途上国の環境問題への取り組みを積極的に支援するため、緩やかな貸し付け条件を適用しています
[基準:金利0.65%/年、償還期間40 年・据置期間10年、
オプション1:金利0.55%/年、償還期間30 年・据置期間10年、
オプション2:金利0.50%/年、償還期間20 年・据置期間6年、
オプション3:金利0.40%/年、償還期間15 年・据置期間5年]


(1)アンドラ・プラデシュ州農村部高圧配電網整備事業
Andhra Pradesh Rural High Voltage Distribution System Project
(a)事業の背景と必要性
インドは、近年の急速な経済成長に伴い世界第5位のエネルギー大消費国となっており、電力の供給能力が需要の拡大に追いついていない状況が続いています。また、送配電のロス率が高く(2010年度:インド全国平均25.5%)、頻繁に生じる停電が供給面での大きな問題となっています。インド政府は、第11次5ヶ年計画(2007年4月〜2012年3月)において、新規の電源開発と送配電設備の整備を掲げており、特に農村部における高圧配電網の整備等に取り組む「新早期電力開発・改革プログラム」を全国的に推進しています。
アンドラ・プラデシュ州は近年、州都ハイデラバード市を中心にIT、バイオ、医薬品等の産業の集積が進み、都市圏の電力需要が急激に伸びています。一方、デカン高原の広大な平野に位置する同州は南インドの穀倉地帯として農業も盛んであり、州内全域で灌漑ポンプの電化が進み農村部の電力需要の増加も顕著になっています。現在、電力の総供給量の約1/3を農業用が占めており、州内に約270万基ある灌漑用ポンプの稼動に用いられています。灌漑用ポンプへは裸電線により電力が供給されているため盗電も発生しやすい状況です。また、電圧の変動が大きいことが灌漑用ポンプの故障の原因となっており、農作業が妨げられ、ポンプの修理費負担が問題となっています。
 こうした状況の下、アンドラ・プラデシュ州全体の電力の安定供給及び農業生産の安定化のために農業用電力の効率的な供給を促進することが喫緊の課題となっています。

(b)事業の目的及び概要
 本事業はインド南部アンドラ・プラデシュ州の農村部において、高圧配電網の整備を行うことにより、農業用電力の配電ロス率の低下及び同州の電力安定供給の達成を図り、もって地域の経済発展及び農村部の生活改善を図るものです。
 借款資金は低圧配電線から高圧配電線への張替えやコンサルティング・サービス等に充当されます。

(c)事業実施機関
アンドラ・プラデシュ州中央配電公社(Central Power Distribution Company of Andhra Pradesh Limited)
住所: 6-1-50, APCPDCL, Corporate Office, Mint Compound,Hyderabad, Andhra Pradesh-500063, India 
TEL: +91-40-2343-1081, FAX: +91-40-2343-1080
アンドラ・プラデシュ州北部配電公社(Northern Power Distribution Company of Andhra Pradesh Limited)
住所: 1-1-501 To 1-1-504 Chetanya Puri Opp. NIT Petrol Pump Hanamkonda Warangal, Andhra Pradesh-506004, India
TEL: +91-870-246-1507, FAX: +91-870-246-1519
アンドラ・プラデシュ州南部配電公社(Southern Power Distribution Company of Andhra Pradesh Limited)
住所: 19-13-65/A, Srinivasapuram, Tirupati, Andhra Pradesh-517503, India 
TEL: +91-877-223-7309, FAX: +91-877-228-4111

(d)今後の事業実施スケジュール(予定)
(i)事業の完成予定時期:2016年1月(施設の供用開始時をもって事業完成)
(ii)コンサルティング・サービス(実施モニタリング補助等)にかかる招請状送付予定時期:2011年6月
(iii)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージ入札工事:本事業では、国際競争入札による調達はありませんが、逐次事業実施のため国内競争入札による調達が行われる見込みです。

(2)マディヤ・プラデシュ州送電網整備事業
Madhya Pradesh Transmission System Modernisation Project
(a)事業の背景と必要性
インドは、近年の急速な経済成長に伴い世界第5位のエネルギー大消費国となっており、電力の供給能力が需要の拡大に追いついていない状況が続いています。また、送配電のロス率が高く(2010年度:インド全国平均25.5%)、頻繁に生じる停電が供給面での大きな問題となっています。インド政府は、第11次5ヶ年計画(2007年4月〜2012年3月)において、新規の電源開発と送配電設備の整備を掲げています。
マディヤ・プラデシュ州は、日印政府イニシアティブにより進められているデリー・ムンバイ間産業大動脈構想(DMIC)を構成する州でもあり、インドール空港近辺の経済特区の開発、デワス市近辺の物流拠点の開発及びピタムプール工業地域開発等が計画されるなど、引き続き堅調な経済発展が見込まれ、今後も都市部の電力需要が増加することが予想されています。このように急増する電力需要に対応するために、2013年までに2ヶ所の新規火力発電所が建設、運用される計画であることから、発電容量の増加に伴う送電網の増強が喫緊の課題となっています。

(b)事業の目的及び概要
本事業は、インド西部マディヤ・プラデシュ州全域において、送電線及び変電設備の整備を行うことにより、電力系統の安定化、送電ロス率の低下及び電力の安定供給の達成を図り、もって同州及びインド西部地域の経済発展に寄与するものです。
借款資金は、送電線の敷設と増強及び変電所の新設と増強に充当されます。

(c)事業実施機関
マディヤ・プラデシュ州送電公社(Madhya Pradesh Power Transmission Company Limited)
住所: Block No.2, Shakti Bhawan, Jabalpur, Madhya Pradesh-482008, India
TEL: +91-761-266-4450, FAX:+91-761-266-4141

(d)今後の事業実施スケジュール(予定)
(i)事業の完成予定時期:2014年5月(施設供用開始時をもって事業完成)
(ii)コンサルティング・サービス(施工監理等)にかかる招請状送付予定時期:対象外
(iii)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージ入札公示:
調達パッケージ名:送変電設備の建設(Construction of Transmission and New Substations)
予定時期:2011年10月

(3)中小零細企業・省エネ支援事業(フェーズ2)
Micro, Small and Medium Enterprises Energy Saving Project (Phase 2)
(a)事業の背景と必要性
 インドでは急速な経済成長に伴い、エネルギー消費が増加を続けていますが、今後のエネルギーを安定的に供給し、同時に環境を保全するためには、エネルギーの効率的な利用を進めることが急務となっています。その中でも、中小零細企業セクターは、インド全体の輸出の約4割、鉱工業総生産の約5割、製作所数の約9割を占め、インド経済において重要な位置を占め、そのエネルギー消費は、全製作所の3〜4割程度と試算されています。一方で、中小企業の設備は老朽化しており、大企業と比べてエネルギーの利用効率が低くなっています。  
インド政府は、従来の省エネルギー法や総合エネルギー政策に加え、2010年に「エネルギー効率化国家計画(National Mission for Enhanced Energy Efficiency)」を策定し、エネルギーの効率的利用を促進するとともに、中小零細企業育成法を制定し中小零細企業への優先的な融資を実施しています。しかし、中小零細企業には、省エネルギーのための設備投資の資金調達ノウハウが限られており、また、省エネルギーの重要性に対する意識が低いため、省エネルギーへの取り組みは依然として不十分です。

(b)事業の目的及び概要
本事業は、省エネルギーのための取り組みに必要な中長期資金を中小零細企業に対し供給するととともに、省エネルギーに対する意識向上を促すことにより、中小零細企業による省エネルギーへの取り組み推進を図るものです。また、日本の省エネルギー対策関連融資制度(トップランナー機器取得支援等)等の日本の経験を活用し、実施機関のインド小企業開発銀行やその他の仲介金融機関に対して、融資審査能力強化や省エネ対象機器リスト作成・管理に係る支援も実施する予定です。   
借款資金は、インド小企業開発銀行を通じた中小零細企業向け融資資金に充当されます。

(c)事業実施機関
インド小企業開発銀行(Small Industries Development Bank of India)
住所:SIDBI Tower, 15, Ashok Marg, Lucknow, Uttar Pradesh-226001, India
TEL:+91-522-228-8546 FAX:+91-522-228-8494

(d)今後の事業実施スケジュール(予定)
(i)事業の完成予定時期:2014年3月(貸付完了時をもって事業完成)
(ii)コンサルティング・サービス(施工監理等)にかかる招請状送付予定時期:対象外
(iii)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージ入札公示:本事業では、本体工事に係る入札はありませんが、仲介金融機関により供与されるサブローン対象事業において逐次事業実施の為の調達が行なわれる見込みです。

(4)新・再生可能エネルギー支援事業
New and Renewable Energy Development Project
(a)事業の背景と必要性
インドでは急速な経済成長に伴い、エネルギー消費が増加を続けている一方で、エネルギー供給源の53%を石炭火力発電が占めるなど、偏ったエネルギー供給構造となっています。さらに、エネルギー資源の輸入依存度も高まりつつあり、偏ったエネルギー供給源を多様化することが課題となっています。
インド政府は、2010年に太陽光・太陽熱発電の普及を目指す「太陽エネルギー利用国家計画(Jawaharlal Nehru National Solar Mission)」と、省エネルギー化や発電効率の向上を目的とする「エネルギー効率化国家計画(National Mission for Enhanced Energy Efficiency)」という2つの国家計画を策定し、新・再生可能エネルギー(風力、太陽光、コジェネレーション、バイオマス等)の普及に努めています。しかし、新・再生可能エネルギーがインドの全発電容量に占める割合は9%に留まっており、この分野は、未だ事業リスクの高い新興分野であることから、投資・開発のための民間資金が集まりにくく、インド国内外の公的資金による支援が不可欠となっています。

(b)事業の目的及び概要
本事業は、新・再生可能エネルギー開発事業に必要な中長期資金を、発電事業者に対し供給することにより、安定的な電力供給の確保と電力供給源の多様化を図ります。また、太陽エネルギー分野は、日本が高い技術力と経験を誇る分野であり、技術協力プロジェクトにより、実施機関のインド再生可能エネルギー開発公社の融資審査能力強化等を支援する予定です。
借款資金は、インド再生可能エネルギー開発公社を通じた発電事業者向け融資資金に充当されます。

(c)事業実施機関
インド再生可能エネルギー開発公社(Indian Renewable Energy Development Agency Limited)
住所: August Kranti Bhawan, 3rd floor, Bhikaiji Cama Place, New Delhi-110066, India
TEL: +91-11-2671-7400, FAX:+91-11-2671-7416

(d)今後の事業実施スケジュール(予定)
(i)事業の完成予定時期:2016年3月(貸付完了時をもって事業完成)
(ii)コンサルティング・サービス(施工監理等)にかかる招請状送付予定時期:対象外
(iii)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージ入札公示:本事業では、本体工事に係る入札はありませんが、仲介金融機関により供与されるサブローン対象事業において逐次事業実施の為の調達が行なわれる見込みです。

(5) バンガロール・メトロ建設事業(II)
Bangalore Metro Rail Project(II)
(a)事業の背景と必要性
インドでは近年急速な都市化が進み、自動車及び二輪車の登録台数が急激に増加している一方で、公共交通インフラの整備が進んでいません。特に、デリー、バンガロール等の大都市では、道路交通需要の拡大に伴う交通渋滞が重大な問題となっており、経済損失や大気汚染・騒音等の自動車公害による健康被害が深刻化しています。そのため、交通渋滞緩和及び都市環境の改善を図るための公共交通システムの整備が必要となっています。インド政府はこの課題に対応するため、第11次5ヶ年計画(2007年4月〜2012年3月)において、400万人以上の人口を有する都市では、安全性・エネルギー効率・社会環境保全の観点からも高速輸送システムの整備を推奨しています。
カルナタカ州バンガロール都市圏は、インド第3位の人口を有し、その人口は2001年の570万人から2011年には810万人に達すると見込まれています。自動車登録台数も急増しており、市内主要道路における平均時速は約13kmとなっており、交通渋滞が深刻化しています。一方、用地不足から道路網の拡充が難しいため、既存の公共交通であるバスの輸送能力を向上するのは難しく、交通渋滞緩和及び自動車公害対策のために、大量高速輸送システムを整備することがカルナタカ州政府の都市交通政策・都市環境問題対策の大きな柱となっています。
(b)事業の目的及び概要
本事業は、インド南部カルナタカ州の州都バンガロール市において、総延長約40kmの大量高速輸送システムを建設することにより、増加する輸送需要への対応を図り、もって交通混雑の緩和と交通公害減少を通じた地域経済の発展及び都市環境の改善に寄与することを目的としています。
 借款資金は、地下土木工事、電気・通信関連工事やコンサルティング・サービス等に充当されます。

(c)事業実施機関
バンガロール交通公社 (Bangalore Metro Rail Corporation Limited)
住所:3rd Floor, BMTC Complex, K.H. Road Shanthinagar, Bangalore, Karnataka-560027, India
Tel: +91-802-296-9292, Fax: +91-802-296-9204

(d)今後の事業実施スケジュール(予定)
(i)事業の完成予定時期:2013年6月(施設の供用時をもって事業完成)
(ii)コンサルティング・サービス(施工監理等):契約済み
(iii)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージ入札工事:
調達パッケージ名:土木工事パッケージ(Civil Work Package)
予定時期:契約済み

(6)ラジャスタン州植林・生物多様性保全事業(フェーズ2)
Rajasthan Forestry and Biodiversity Project (Phase 2)
(a)事業の背景と必要性
 インド北西部に位置するラジャスタン州は、降水量が少なく、植物の育成にとってきわめて厳しい気候条件であるため、州面積の約2/3をタール砂漠が占める乾燥地域となっています。また、未だに多くの住民が貧しい生活を余儀なくされており、その多くは薪炭材や家畜飼料などの生活資材や収入源を森林に依存し、生活のために森林伐採を行わざるを得ない状況に置かれています。特に、ラジャスタン州では、人口と同規模の数の牛、ラクダなどの家畜がおり、家畜の過放牧は森林荒廃や土壌劣化、ひいては砂漠化進行の大きな要因ともなっています。また、人間の生活圏の拡大により野生動物の生息地が劣化・減少し、人間と野生動物との接触被害も深刻化しています。
ラジャスタン州では、これまでにも我が国の支援などを通じて長年にわたって植林事業を実施しており、森林の状態は改善してきていますが、同州の森林被覆率は7%と、依然として国家目標の33%を大きく下回り、また機能を十分に発揮していない森林が占める割合も大きく、森林面積の拡大と質の向上が重要な課題となっています。

(b)事業の目的及び概要 
本事業は、インド北西部ラジャスタン州において、住民参加型の植林や水土保全活動を通じて森林管理の強化を図るほか、野生生物保護区及び周辺地域において家畜進入防止のためのフェンス等を設置することにより、森林管理、生物多様性保全の強化及び住民の生計向上を図ります。また、地域開発・生計向上活動を行うことで、地域住民の社会経済的状況を改善するとともに、これらの活動支援に必要な森林局の活動基盤の強化・整備を実施します。また、植林活動、野生生物保護区管理による温室効果ガス固定化への貢献も期待されます。
 借款資金は、植林活動、生物多様性保全活動、地域開発・生計向上活動、森林局活動基盤整備・強化、コンサルティング・サービス等に充当されます。

(c)事業実施機関
ラジャスタン州森林局(Rajasthan Forest Department, Government of Rajasthan)
住所:Van Bhawan, Vaniki Path, Jaipur-302005, Rajasthan, India
TEL:+91-141-222-7391, FAX:+91-141-222-7832

(d)今後の事業実施スケジュール(予定)
(i)事業の完成予定時期:2019年3月(全活動終了時をもって事業完成)
(ii)コンサルティング・サービス(施工監理等)にかかる招請状送付予定時期:2011年9月
(iii)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージ入札公示:本事業では、国際競争入札による調達はありませんが、逐次事業実施のため国内競争入札などによる調達が行われる見込みです。