ニュースリリース

スリランカ民主社会主義共和国向け円借款契約の調印

-大規模洪水被災地域の早期復旧を支援-

2011年09月30日

【写真】

円借款貸付契約に調印後、握手を交わす志村JICA事務所長とジャヤスンドラ財務・計画省次官

1.国際協力機構(JICA)は、9月29日、スリランカ民主社会主義共和国政府との間で、2011年5月に緊急支援要請のあった「緊急災害復旧支援事業」に対し、総額70億円を限度とする貸付契約に調印しました。

2.本事業は、2010年12月から2011年2月にかけて発生した洪水の被害を受けた中部州、北中部州、東部州の道路および灌漑(かんがい)施設の復旧を支援することによって、被災地の経済社会活動の早期回復および更なる被害発生の防止を図り、もって被災地における住民の安全と生計回復および経済・社会の災害復興に寄与するものです。円借款の資金は、国道、州道、コミュニティー道路の修復および灌漑施設の改修・復旧に必要な資機材の調達や土木工事に充当されます。

3.スリランカでは、2010年12月から2011年2月にかけて発生した豪雨の影響で、中部州、北中部州、東部州等の地域で、大洪水が発生し、被災者120万人以上、被災家屋43万戸以上に及ぶ被害が生じました。これは、2004年12月のスマトラ沖地震における津波災害に次ぐ規模の自然災害であり、これにより約1万8,237キロメートルの道路と、1,752ヵ所の農業・灌漑施設等の各種インフラが損壊する大規模な被害がもたらされました。その結果、農村部は交通アクセスが寸断され一般生活に大きな支障が生じている上に、次の雨期に入る前に道路や灌漑設備を復旧できない場合、さらに土砂崩れ等の二次被害が予測されます。また、スリランカの穀倉地帯である被災地域の復旧の遅れが、来年以降の食糧価格高騰をもたらし、紛争終結後の同国国民の生活および経済全体に大きな影響を与えることが懸念され、早期復旧に向けた取り組みが必要となっています。

4.スリランカ政府は、2011年1月に日本を含む国際社会に支援を要請し、日本政府は、1月に2,000万円程度の緊急支援物資を供与、2月にはジャパン・プラットフォームを通じた4,700万円の支援と国際機関を通じた50万米ドルの緊急無償資金協力を実施してきています。

5.2011年2月から3月にかけて国家計画局が実施した中長期的なインフラ復旧ニーズアセスメントによれば、これらの洪水被害からの復旧のために約1,100億ルピー(約854億円)が必要とされています。中でも、被害が大きく優先度が高い地方の主要インフラである道路および灌漑分野の改修・復旧について、JICAが支援することになりました。

6.またJICAは、気候変動適応策の観点から災害対策や自然災害の影響を受けた脆弱(ぜいじゃく)な人々への支援にも取り組んでいます。現在実施中の技術協力「気候変動に対応した防災能力強化プロジェクト」(2010〜2013年)とも連携し、災害脆弱地域の防災強化を積極的に支援していきます。

(参考)
1.借款金額及び条件

案件名借款金額
(百万円)
金利
(%/年)
償還期間(年)据置期間(年)調達条件
本体コンサルティング・サービス
緊急災害復旧支援事業7,0000.01(注)4010一般アンタイド

(注)災害復旧にかかる優遇条件

2.事業実施機関
財務計画省(Ministry of Finance and Planning)
住所:Colombo 01, Sri Lanka
TEL/FAX:+94 11 2484566

3.今後の事業実施スケジュール[予定]
(i) 事業の完成予定時期:2014年9月(施設供用開始時をもって事業完成)
(ii)コンサルティング・サービス(詳細設計等):雇用なし
(iii)本体工事にかかる国際入札による調達パッケージの公示:国際競争入札の予定なし(すべて国内競争入札)