ニュースリリース

アフリカ開発銀行向け円借款契約の調印

−民間セクター主導の経済成長の加速化による元気なアフリカを目指して−

2011年10月18日

【写真】

署名式にて、握手を交わす富澤隆一JICAチュニジア事務所長(右)とアフリカ開発銀行のピエール・ヴァン・ペテガム財務担当局長

1.国際協力機構(JICA)は、10月17日、アフリカ開発銀行(The African Development Bank Group:AfDB)との間で、「アフリカの民間セクター開発のための共同イニシアティブの下での民間セクター支援融資(III)」を対象として、84億4千万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

2.本事業は、2005年6月に日本政府が発表した「アフリカの民間セクター開発のための共同イニシアティブ(Enhanced Private Sector Assistance for Africa:EPSA)」(注1)の一環として実施するものです。本事業により、AfDBのアフリカ域内メンバー国に所在・登記されている民間企業等が必要とする事業資金を、JICAが、AfDBによる民間セクター向け投融資業務を通じて提供することにより、域内における民間セクター主導の経済成長および貧困削減に寄与することが期待されます。

3.なお、本借款は、2007年2月に供与された「アフリカの民間セクター開発のための共同イニシアティブの下での民間セクター支援融資」および2008年9月の「アフリカの民間セクター開発のための共同イニシアティブの下での民間セクター支援融資(II)」後も、いまだ資金ニーズが膨大であること受け、今般、第3次融資の供与に至ったものです。

4.アフリカ諸国における年平均経済成長率は、2010年は4.9パーセント(注2)となっていますが、ミレニアム開発目標の1つである貧困人口の割合の半減に向けて必要とされる7パーセントの経済成長率には及ばず、今後も持続的な経済成長が求められています。そのためには、民間セクターの育成と、投資が必要であるとされているものの、アフリカにおける民間セクターについては、その大半がインフォーマルな中小零細企業であり、商業銀行も十分に機能していないため、必要な融資が行われにくい状況にあります。

5.過去2回の融資においては、5,000件以上の中小零細企業向け融資を行った銀行や、IPP事業者による水力発電所建設事業等への支援が行われ、金融アクセスの改善や雇用創出の面からも高い成果を挙げてきています。

6.このような背景の下、本事業では、低所得者層を対象としたマイクロファイナンス機関に対する支援、アフリカ諸国の地場銀行が地元の中小零細企業に対して投融資を行うための支援、官民パートナーシップ(Public Private Partnership:PPP)によるインフラ整備事業への融資などにより、継続して、経済成長の担い手である民間セクターの成長を支援します。

7.JICAは、対アフリカ支援の一層の強化という方針の下、国境を越えた広い地域に裨益する経済社会インフラの整備や農業セクター開発とともに民間セクター開発を重点分野と位置付け、今後も支援を行っていく方針です。

(注1)2005年に日本政府が発表した、アフリカの民間セクター開発を包括的に支援するイニシアティブ。JICAが実施する円借款については、アフリカ開発銀行との協調融資によるソブリン向け融資及びアフリカ開発銀行を通じたノンソブリン向け融資で構成されている。
(注2)出典:African Economic Outlook 2011

(参考)
1.借款金額及び条件

案件名借款金額
(百万円)
金利
(%/年)
償還期間(年)据置期間(年)調達条件
本体コンサルティング・サービス
アフリカの民間セクター開発のための共同イニシアティブの下での民間セクター支援融資(III)8,4400.554010アンタイド


2.事業実施主体
 アフリカ開発銀行 民間セクター局(OPSM:Private Sector Department、住所: B.P.323, 1002 Tunis Belvedere Tunisia; Tel: (216) 71-10-27-55, Fax: (216) 71-83-41-78)