ニュースリリース

ウズベキスタン共和国向け円借款契約の調印

−鉄道輸送力増強を通じてウズベキスタンおよび アフガニスタン等周辺国の開発を支援−

2012年02月28日

【写真】

署名後に握手を交わす小寺JICA理事(左)と、ルスタム・アジモフ第一副首相兼財務大臣

1. 国際協力機構(JICA)は、2月27日、ウズベキスタン共和国政府との間で「カルシ-テルメズ鉄道電化事業」を対象として、180億6,700万円を限度とする円借款貸付契約に、同国首都タシケントにて調印しました。

2. 本事業は、ウズベキスタン共和国南部からアフガニスタンに向かう鉄道路線のうちカルシからテルメズまでの区間(総延長325キロメートル)を電化することにより、今後増加が見込まれる貨物輸送需要への対応および貨物輸送の効率化を図り、もって当国およびアフガニスタン等周辺国の社会経済発展に寄与することを目的としています。本件にかかる貸付資金は、変電所建設、架線敷設、送電線建設等にかかる資機材調達および据付工事、並びにコンサルティングサービス(資機材調達および据付工事にかかる、基本設計、詳細設計、入札補助、施工監理)費用等に充当されます。
 
3. ウズベキスタンは中央アジア最大の人口を有する同地域の大国であり、すべての中央アジア諸国および南方のアフガニスタンと国境を接し、東西南北の交通の要衝となっています。そのウズベキスタン国内の鉄道の中でも、2004年に円借款を供与し、既に開通しているタシグザール−クムクルガン新線を含むカルシ−テルメズ間は、ウズベキスタンから他国を経由せずにアフガニスタンに至る唯一の鉄道路線であり、アフガニスタンへの貨物輸送においても重要な役割を果たしています。当区間の鉄道貨物輸送量は、ウズベキスタンの経済成長とアフガニスタン復興のための貨物輸送需要の増大を背景として、近年増加傾向にあります。加えて、アジア開発銀行(Asian Development Bank:ADB)の支援により2011年にウズベキスタンの国境に接しているアフガニスタン国内のハイラトンから北部最大の都市であるマザリシャリフまで新たな鉄道が完成し、ウズベキスタンからアフガニスタン国内への鉄道輸送が容易となったことから、今後、鉄道輸送需要がさらに拡大すると予想されています。しかし、カルシ−テルメズ区間は駅間平均勾配が15パーミル(注)を超える区間が連続する山岳地帯が含まれるため、複線化による輸送力増強は困難です。このため、現行の牽引方式であるディーゼル方式よりも牽引力のある電気方式に改良することによって貨物輸送需要への対応を図る計画です。

4. なお、上述のとおり、対象とする区間には山岳地帯が含まれ、軌道の曲率や勾配の点で非常に過酷な地形となっていますが、実施機関であるウズベキスタン鉄道公社は山岳鉄道運営の経験が少ないため、正確な軌道線形情報の入手、適切な運転計画の策定等に関する指導を行い、山岳鉄道運営能力向上を目指す技術協力プロジェクトを合わせて実施することを予定しています。

(注)1000分の1を表す単位。勾配を表す際には、15パーミルは1000メートル進むと15メートル上がる(または下がる)ことを意味する。

(関連リンク)

(参考)

1.借款金額および条件

案件名借款金額
(百万円)
金利
(%/年)
償還期間(年)据置期間(年)調達条件
本体コンサルティング・サービス
カルシ−テルメズ鉄道電化事業18,0671.20.013010一般   アンタイド



2.事業実施機関
ウズベキスタン鉄道公社(Uzbekistan Temir Yollari)
住所:7, T.Shevchenko str. Tashkent, 100060, Republic of Uzbekistan
TEL:+998-71-238-8028 FAX:+998-71-233-6924

3. 今後の事業実施スケジュール(予定)
(1) 事業の完成予定時期: 
2017年7月(施設供用開始時をもって事業完成)

(2) コンサルティング・サービス(詳細設計等)にかかる招請状送付予定時期:
2012年3月

(3) 本体工事にかかる国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示:
調達パッケージ名:
建設・保守用車両資機材調達(Procurement of Vehicles and Machinery)
予定時期:2012年12月