ニュースリリース

モンゴル国向け円借款契約の調印

−社会福祉の新たな取り組みを支援−

2012年03月12日

【写真】

調印後、握手を交わす緒方JICA理事長(前列右)とハヤンヒャルワー大蔵大臣。後ろは、野田首相(右)とバトボルド首相

1.国際協力機構(JICA)は、3月12日、野田首相とバトボルド首相臨席のもと、モンゴル国政府との間で15億5,000万円を限度とする「社会セクター支援プログラム(II)」の円借款貸付契約に調印しました。本借款は、アジア開発銀行(ADB)との協調融資です。

2.2008年の世界的な金融危機の影響により主要輸出産品である銅価格が急落、インフレの昂進や財政赤字が大幅拡大など、モンゴル経済は大きなダメージを受けました。これを受け、国際通貨基金(IMF)の緊急支援が行われ、また世界銀行やアジア開発銀行、JICAなど各ドナーの支援により、モンゴル政府は財政、鉱業、金融、社会的保護の4分野における改革を進めるための政策課題をまとめたジョイント・ポリシー・マトリックスを策定しました。

3.今次円借款は、上記4分野のうち社会的保護分野の政策課題遂行のため、JICAとADBの支援により設定した社会福祉、保健医療、教育、都市開発の各セクターにおける「政策アクション」の達成を受けて供与される「政策制度支援型借款」です。今般の借款供与は2009年6月に円借款貸付契約を行った社会セクター支援プログラム(I)に続くもので、フェーズIIの供与条件として設定している政策アクションがすべて達成されたことから実施するものです。

4.フェーズIIの供与条件として今回達成が確認された政策アクションには、同国社会福祉法の改正等により、所得にかかわらず全世帯を対象としていた従来の社会福祉制度の一部を、貧困層に対象者を絞ったものにすることなどが含まれています。こうした取り組みは、貧困層の保護の強化に資するとともに、資源価格に左右されやすい景気同調的なモンゴル財政の仕組みを改善するという観点からも非常に重要な取り組みであるといえます。

5.本支援完了後も、JICAはADBなどと密接に連携しながらモンゴル政府の取り組み状況、支援の効果について合同モニタリング・評価を行う予定となっており、引き続きモンゴル政府の取り組みを支援していく予定です。

6.これに加えて、同日に無償資金協力2案件、合計8億8,600万円分の贈与契約(G/A)が締結されました。無償資金協力「ウランバートル市消火技術及び消防機材改善計画(8億3,900万円)」では、急激な都市化により人口増加が進むウランバートル市内に消防車等を供与することにより、防災対策も含んだ都市機能の強化に資することが期待されています。また、一般文化無償資金協力「文化遺産センター分析機材整備計画(4,700万円)」では、文化遺産センターの診断・分析用機材及び修復のために不可欠なデジタル記録のための機材整備を行うことで、文化財の分析能力向上及び保存・修復能力の強化が図られることが期待されています。

(参考)
1.借款金額及び条件

案件名借款金額
(百万円)
金利
(%/年)
償還期間(年)据置期間(年)調達条件
本体コンサルティング・サービス
社会セクター支援プログラム(II)1,5500.8-206一般アンタイド

* 財政支援のため、コンサルティング・サービスは含まない

2.計画実施主体
モンゴル国大蔵省(Ministry of Finance)
住所:Government Building 2, United Nation’s Street 5/1, Ulaanbaatar 15160, Mongolia
TEL:+976-11-262-272

3.今後の計画実施スケジュール
(1)計画完成予定時期:2012年5月(貸付完了時をもって計画完成)
(2)コンサルティング・サービスに係る招聘状送付予定時期:本事業においてはコンサルタントの雇用予定なし
(3)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示:対象外