ニュースリリース

海外投融資事業、制度再開後初の出資契約に調印

−パキスタンのマイクロファイナンス事業を支援し、同国の金融サービスへのアクセスを改善−

2012年03月21日

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署名後に握手を交わす市川JICA理事(左)と、パキスタンファーストファイナンスバンクのアクバル・アリ・ペスナニ会長

国際協力機構(JICA)は、3月21日、パキスタンで最大規模のマイクロファイナンス銀行であるパキスタンファーストマイクロファイナンスバンク(The First Microfinance Bank Limited- Pakistan:FMFB-P)、ならびに共同出資者で、同銀行の既存株主であるアガ・カーン・マイクロファイナンス機関(Aga Khan Agency for Microfinance:AKAM)、アガ・カーン地域支援プログラム(Aga Khan Rural Support Programme:(AKRSP)、世界銀行グループの国際金融公社(International Financial Corporation:IFC)との間で、FMFB-Pが行うマイクロファイナンス事業を対象として、出資関連契約に調印しました。本件は、2011年3月に再開された海外投融資を活用し実施される事業です。新成長戦略実現2011(平成23年1月25日閣議決定)に基づく海外投融資のパイロットアプローチ対象案件として審査が終了したことを受け、このたび出資契約に至ったものです。

本事業は、FMFB-Pがマイクロファイナンス事業をパキスタン国内で拡大するにあたり、必要となる資金をJICAが海外投融資を通じて支援するものです(事業スキームは下図参照)。またFMFB-Pのマイクロファイナンス事業には、JICAのほかに、AKAM、AKRSP、IFCが出資者として参画しています。AKAMは、30ヵ国以上において最貧困地域の人々の自助努力による生活向上を目的に事業を展開しているアガ・カーン開発ネットワーク(Aga Khan Development Network :AKDN)のグループ機関です。AKAMはマイクロファイナンス事業を13ヵ国で展開し、約200億円(226.6百万ドル)のマイクロクレジットローン等の提供を通して、貧困層の自立を支援しています。AKRSPは、貧困削減を目的とした地方開発プログラムを実施する機関です。なお、JICAとAKDNは、2012年3月8日に経済・社会開発にかかる両者の連携について覚書に署名しており、今後、さらなる連携を図ります。

パキスタンでは、成人人口のうち、56パーセントは金融サービスへのアクセスが皆無であり、成人人口の32パーセントは非合法の貸金業者に頼らざるを得ず、また預金の機会も限られていることから、マイクロファイナンスによる金融サービスへのアクセス向上が必要とされています。これに対応すべく、FMFB-Pは、2001年からパキスタンでマイクロファイナンス事業を開始し、現在では147支店で展開、16万7,000人にサービスを提供しており、同国のマイクロファイナンス機関の中で第3 位(総資産額)の規模に成長しました。今後もFMFB-Pは事業の拡大を計画しており、同国の金融アクセス向上を通して雇用創出・貧困層の自立等に貢献することが期待されます。

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