2011年度第4四半期における無償資金協力の贈与契約の締結について

2012年5月8日

国際協力機構(JICA)は、2011年度第4四半期(2012年1〜3月)において、計34件の無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)に調印しました。

案件の一覧については、添付情報をご覧下さい。

今般調印した主な案件の特徴は以下の通りです。

1.アフガニスタン「カブール市東西幹線道路等整備計画」

カブール市では、近年の急激な人口増加に伴い、自動車交通量が増大しており、交通渋滞およびそれに伴う環境汚染、交通事故の増加などが深刻化しています。本計画の対象路線である東西幹線道路は、市中心部を迂回する主要物流ルートの一つとなっておりますが、車線不足、道路の未舗装や陥没などが原因で、車両の円滑な走行に支障をきたしています。東西幹線道路沿線に暮らす100万人以上が居住する人口密集エリアにおいては区域内に未舗装区間が非常に多く、住民の通学・通勤や買い物などの日常生活に支障をきたしています。

JICAはカブールの首都機能を強化すべく、重点プログラムとして「カブール首都圏開発プログラム」に取り組んでおり、本計画はその一環として他の支援とも連動して実施されます。特に、実施に際しては、同プログラム中の技術協力プロジェクト「カブール首都圏開発計画推進プロジェクト」にて能力強化を行っている行政官や技術者の活躍が期待されます。

本計画の実施により、カブール市の迂回路である幹線道路の交通事情が改善され、市中心部の交通量が減少し、市全体の交通渋滞の緩和や物流の円滑化が期待されています。

2.ベトナム社会主義共和国「税関近代化のための通関電子化およびナショナル・シングル・ウィンドウ導入計画」

ベトナムは、1986年のドイモイ(刷新)政策導入以降、市場開放を進めており、わが国企業をはじめとした外国からの直接投資と輸出を原動力とした高い経済成長を遂げています。2007年に世界貿易機関(WTO: World Trade Organization)加盟以降の外国直接投資の急増に伴い、輸出入量は飛躍的に増大しており、ITを活用した輸出入・通関手続きの効率化は、貿易円滑化を通じたビジネス環境整備の促進に向けた重要課題となっています。

こうした課題に対応するため、ベトナム政府はわが国の優れた通関システムである「輸出入・港湾関連情報処理システム(Nippon Automated Cargo and Port Consolidated System: NACCS)」および「通関情報総合判定システム(Customs Intelligence Database System: CIS)」の技術を活用した通関システム構築への協力をJICAに要請しました。

本事業は、日本の優れた技術を活用した通関システムを構築することで、通関手続きの所要時間短縮や貿易・物流コストの縮減、IT化による行政コスト削減を目指すものです。本事業により、ベトナムの貿易円滑化の推進や、わが国を含めた世界経済とベトナムの連結性が一層強化されることが期待されています。