アフガニスタンに関する東京会合と今後のJICA支援

−相互責任の原則のもと、アフガニスタンの持続可能な発展に向けた支援の継続を確認−

2012年7月9日

JICAの支援について述べる田中理事長

7月8日、東京都内のホテルにおいて、日本でおよそ10年ぶりに「アフガニスタンに関する東京会合」(以下、東京会合)が開催され、共同主催国であるアフガニスタンのハーミド・カルザイ大統領、日本の野田佳彦首相をはじめパン・ギムン国連事務総長、緒方貞子外務省顧問、ヒラリー・クリントン米国務長官ほか各国政府・機関・市民社会の代表が参加。JICAからは田中明彦理事長が参加しました。

東京会合では、国際社会による継続的な支援が約束されるとともに、アフガニスタン政府側も汚職対策をはじめとしたガバナンスの改善に力を入れる「相互責任」の原則が確認され、今後、その進捗を定期的にモニタリングしていく「東京フレーム・ワーク」が「東京宣言」として採択されました。

田中理事長は東京会合のスピーチの中で、日本のアフガニスタン支援の歴史は1960年代にさかのぼり、上水道分野の円借款プロジェクトも実施した経験があることに触れつつ、現在は、人材育成を中心とした能力開発、カブール首都圏開発をはじめとするインフラ整備と農業農村開発、首都のみならず地方都市への協力の拡大、南々協力の枠組みを活用した支援がJICAの支援の特徴として挙げ、今後も支援へのニーズがある限り、アフガニスタンへの協力を継続していくという意思を表明しました。

またJICAは、東京会合を前にした7月5日と翌6日に、アフガニスタンに関するパラレル・イベントを開催しました。5日のフォーラムではラクダル・ブラヒミ元国連アフガニスタン支援ミッション特別代表、緒方顧問をはじめ、これまでアフガニスタン支援に関わってきた有識者、研究者、国際機関、民間企業、NGO代表、在京大使館関係者、政府関係者を招き、今後10年を見据えた「平和と安定のための課題と国際社会の役割」について議論を行いました。

7月6日の青山学院大学との共催シンポジウムでは、アフガニスタン農村復興開発省のワイス・バルマック大臣による基調講演の後、現地で活動する援助機関であるアジア財団、アガ・カーン開発ネットワークおよびJICAアフガニスタン事務所による報告とパネルディスカッションを行い、2002年以降10年間に国際社会が実施してきたアフガニスタンの復興開発支援の成果、教訓・課題について意見を交換しました。シンポジウムで確認された「アフガニスタンは、さまざまな分野で実質的な成長・前進を遂げてきた」という点については、8日の東京会合の前文に組み入れられました。議論の総括として、「人々に確実に届く支援」を行うことが重要であり、そのためには、アフガニスタン人のイニシアティブを尊重し持続性を確保すること、アフガニスタン政府の政策に沿った中長期的な支援のコミットメント、人材育成が重要であることが確認されました。

JICAは、これからも日本のアフガニスタン支援において中心的役割を担っていきます。