沖縄らしさを世界へ:県と連携協定締結

−沖縄の特徴を生かした国際協力による世界と沖縄の発展を目指して−

2013年3月29日

国際協力機構(JICA)は、3月29日、沖縄県と包括的な連携協定を締結しました。JICAが都道府県との間で連携協定を締結するのは今回が初めてです(注)。

署名を終えた、田中理事長(左)と仲井眞知事

2012年5月に開かれた「第6回太平洋・島サミット」において、地理的にも気候的にも類似点の多い太平洋島嶼国の開発を推進するため、沖縄の知見を活用することが示されました。

本協定締結により、亜熱帯にあること、島嶼であること、独自の歴史文化を有することなどといった特徴を持つ沖縄県の知見や技術を活かし、連携協力をより一層強化することを目指しています。

具体的には、沖縄に知見や技術のある統合的水資源管理、廃棄物管理、観光開発、平和の発信、IT技術などで、沖縄県内の自治体・NGO・民間企業・大学等のさまざまな組織や人材による「オール沖縄」の協力として、開発途上国のニーズに一層マッチした協力を展開する予定です。本協定により促進される情報交換やネットワーキングを通じて、さらに質の高い協力の展開や、より幅広い県民の参画、県内企業の海外展開支援等の新たな協力を目指します。

県民の意見を広く募りつつ、本土復帰40周年を迎えた昨年に沖縄県が策定した「沖縄21世紀ビジョン基本計画」で、沖縄県は「世界に開かれた交流と共生の島」を目指すとしています。沖縄県は、JICAとの連携により、沖縄県と世界との交流ネットワークの形成や、国際協力・貢献活動の推進、沖縄県のグローバル人材の育成を推進します。

沖縄振興特別措置法では「沖縄の国際協力の推進に資するよう努める」ことがJICAについて明記されています。1985年にJICA沖縄(沖縄国際センター)が開設して以来、さまざまな分野でJICAと沖縄の関係機関は共に国際協力を実施してきました。これまでJICA沖縄が受入れた開発途上国からの研修員は累計で9,700人、沖縄県出身ボランティアの派遣は累計で400人以上に及びます。

協定の主な内容は以下の通りです。

1. 開発途上地域からの技術研修員の受け入れ、開発途上地域への専門家派遣、草の根技術協力事業等の実施に関する協力
2. 沖縄県が有する技術・ノウハウを活用したJICA事業への協力
3. 青年海外協力隊等のJICAボランティア事業への県民の参加促進および行政機関、県内企業等の現職参加制度活用の推進
4. 県内の教育機関等における国際理解教育の推進
5. 県内企業の海外展開支援やグローバルな産業人材育成等における民間連携の促進
6. 国際協力に関する国際会議、イベント等の沖縄県開催への協力
7. 双方の職員等の人材交流および人材育成
8. 双方が実施する国際交流事業への協力 

沖縄県庁にて行われた署名式には、田中明彦JICA理事長と仲井眞弘多沖縄県知事が出席しました。署名式において、田中理事長は、連携協定を機に、沖縄で培われた知識や技術を生かし、今後は従来以上に、沖縄と一緒になって途上国の課題に取り組んでいきたいと述べました。さらに、水、廃棄物、地域医療等さまざまな分野で、沖縄の自治体や企業をはじめとするパートナーの方々が有する技術を海外で生かしていきたいと期待を表明しました。

仲井眞知事は、「ちむぐりさん」(一緒に苦しみを分かち合う)というウチナーグチ(沖縄語)に触れ、沖縄と途上国が共に学び合うことができると述べるとともに、国際協力の拠点としてのJICA沖縄センターを今後さらに活用したいと言及しました。

本協定が、沖縄県とJICAの間で連携を強化するだけでなく、沖縄県のグローバル化や発展を一層促進し、より多くの人々や団体が、国際協力・交流活動を推進することが期待されています。


(注)地方自治体との間で締結する包括的な連携協定は、横浜市、北九州市に次ぐ3例目となります。