住友林業と国際協力機構がベトナムでの気候変動対策(REDD+実証活動)に関する協定書に署名

−REDD+実証活動の官民連携第1号−

2013年8月9日

住友林業株式会社
国際協力機構

住友林業株式会社(社長:市川晃 所在地:東京都千代田区)と国際協力機構(JICA)(理事長:田中明彦 所在地:東京都千代田区)は8月、ベトナム社会主義共和国で実施するREDD+(注1)実証活動に関して連携協定を締結しました。

森林減少が進むディエンビエン省の様子

REDD+は、開発途上国の森林減少・劣化等を防ぐことにより気候変動を緩和する取り組みとして、国際社会から注目されています。現在、国連では、開発途上国のREDD+活動により排出が抑制されたCO2相当量に対して、経済的インセンティブを与える方向で議論が進んでいます。本活動は、本格的な制度導入に先立ち、REDD+活動を農村で試行することにより、REDD+の取り組みの加速・拡大を目指すものです。このように、民間企業とJICAが連携してREDD+実証活動に取り組むのは、初めての試みとなります。

ベトナムで最も貧しい地域の一つであるディエンビエン省では、住民による農地の拡大や野焼きなどにより、森林減少が進んでいます。JICAは、2010年8月から、技術協力プロジェクト(SUSFORM-NOW)等(注2)を実施し、(1)「省レベルREDD+行動計画」の策定、(2)適切な森林管理と地域住民の生計向上を支援してきました。

実証活動に関する村落ミーティング

一方、住友林業は、REDD+の関連事業として、2011年から環境省の二国間クレジット制度(注3)構築についての実現可能性調査(注4)を行ってきました。

連携協定に基づき、ディエンビエン省で実施する活動では、森林保全、植林、生計向上手段の多角化など、住民参加による総合的な取り組みを支援し、適切にモニタリングすることにより、REDD+の効果を農村レベルで実証します。

今回、双方が有するノウハウを共有し、「省レベルREDD+行動計画」に沿って連携して活動を実施することにより、同省の森林保全活動が強化され、地球温暖化対策に貢献するとともに、地域住民の生計向上を図ることが期待されています。

今後、住友林業とJICAは、このREDD+実証活動を拡大するため、森林および環境の保全と地域の持続的発展に貢献する本活動の趣旨に賛同し、参画する民間企業を募ります。



(注1)開発途上国の森林の減少・劣化を防止して地球全体でのCO2排出量を削減するという考え「REDD」に、持続可能な森林管理などによって森林のCO2吸収固定機能を高めるという考えを付加「+」したもの。現在、気候変動対策の一つとして、国連などでREDD+を国際的に進めるための枠組みが検討されている。
(注2)技術協力プロジェクト「ベトナム北西部水源地域における持続可能な森林管理プロジェクト(SUSFORM-NOW)」、技術協力プロジェクト「ディエンビエン省REDD+パイロットプロジェクト」
(注3)途上国への温室効果ガス削減技術・製品・システム・サービス・インフラ等の普及や対策を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収に対する日本の貢献を定量的に評価し、日本の削減目標の達成に活用するもの。
(注4)環境省委託事業で公益財団法人地球環境センター(GEC)が実施している「二国間クレジット制度(注3)の構築に係る実現可能性調査」2013年度は、本実証活動サイトとして活用する。

REDD+実証活動 概要

 
(1)位置:ベトナム北西部ディエンビエン省ディエンビエン郡ムオンファンコミューン内

(2)実施期間:2013年8月〜2015年8月

(3)現地関係機関:
ディエンビエン省農業農村開発局
ディエンビエン郡人民委員会、ムオンファンコミューン人民委員会(以上、JICA「ベトナム北西部水源地域における持続可能な森林管理プロジェクト(SUSFORM-NOW)」カウンターパート機関)ベトナム林業大学(住友林業委託先)

(4)実証活動の内容:
森林減少や劣化を防ぐためには、森林の保全や荒廃地への植林等による森林管理活動だけでなく、森林への過度な依存を減らす生計向上支援を総合的に実施することが必要。本実証活動では、森林を守る組織づくりと保全活動、植林、果樹や野菜の栽培支援、魚や家畜の飼育サポートなど、住民参加による総合的な取り組みを支援する。これらのREDD+活動をモニタリングすることにより、気候変動緩和策としての効果を農村レベルで実証する。


報道関係の方のお問い合わせ先:
住友林業株式会社 コーポレート・コミュニケーション室 電話03-3214-2270
国際協力機構(JICA) 広報室報道課 電話03-5226-9780

報道関係以外の方のお問い合わせ先:
住友林業株式会社 山林・環境部(植竹・佐藤) 電話03-3214-3250
国際協力機構(JICA) 地球環境部森林・自然環境保全第一課 電話03-5226-9529