ウズベキスタン共和国向け円借款契約の調印

−熱電併給型コンバインド・サイクル発電プラントを建設し、信頼性・効率性の向上と環境負荷低減に貢献−

2013年8月22日

国際協力機構(JICA)は、8月22日、ウズベキスタン共和国の首都タシケントにて同国政府との間で「ナボイ火力発電所近代化事業」を対象として348億7,700万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

調印する、ルスタム・アジモフ第一副首相兼財務大臣(右)と柳沢香枝JICA東・中央アジア部長

本事業は、同国南部のナボイ火力発電所において老朽化した設備に替えて、熱電併給型のガス・コンバインド・サイクル発電プラントを導入することにより、エネルギー効率および供給信頼性の向上を図り、持続的な経済発展および天然ガス使用量削減、二酸化炭素排出量の削減に寄与することを目的としています。本件にかかる貸付資金は、プラントおよび関連設備の建設並びにコンサルティング・サービス(詳細設計、入札補助、施工監理)の費用に充当されます。

ウズベキスタンは中央アジア地域で最大の約2,800万人の人口を擁し、旧ソ連時代から同地域における中心的役割を果たしてきた国です。近年は好調な天然ガス、綿花などの市況を受けて、年7パーセントを超える好調な経済成長率を維持しています。他方、電力供給の約9割は全国10ヵ所の火力発電所によって賄われていますが、その多くは40〜50年前に運転を開始した設備で、老朽化によって発電能力は約3割低下しているなど、供給力や信頼性が著しく低下しています。また、これら旧来の設備はエネルギー効率が低く、燃料である天然ガスの消費量や二酸化炭素排出量の増大要因となっています。

本事業の対象であるナボイ火力発電所は、ウズベキスタンの鉱工業の重要拠点であるナボイ州に位置し、1963年の運転開始以来、全土への電力供給のみならず近隣の一般住宅や国営工場等への熱供給を担っています。本事業では、高経年化した設備に替え、高効率の発電設備を導入することによって、環境負荷を軽減しつつ、電力と熱の安定供給を進め、地域の生活改善と経済活動の発展を支援します。具体的には、従来型の発電方式に比べて発電効率が高く、燃料である天然ガスの使用量や二酸化炭素の排出量が少なく、環境に優しいことから、近年注目を集めているガス・コンバインド・サイクル発電方式を導入します。また、本事業で建設される設備は、発電によって生じた排熱を利用し、熱供給を行う、総合熱効率の高いものとなる予定です。

ウズベキスタン政府は、既存発電所の近代化によるエネルギー利用の効率化および安定供給、さらに豊富な天然ガスを利用した新規電源開発を優先課題として掲げています。JICAはウズベキスタンのさらなる経済発展と、環境負荷を軽減し、エネルギー効率の高い社会の実現のために重要な役割を担う、同国の電力分野を引き続き重視していく方針です。

(参考)

1.借款金額および条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利(%/年) 償還期間
(年)
据置期間
(年)
調達条件
本体 コンサルティング・サービス
ナボイ火力発電所近代化事業 34,877 0.30 0.01 40 10 一般アンタイド

2.事業実施機関
ウズベキスタン電力公社(ウズベクエネルゴ)(The State Joint Stock Company “Uzbekenergo”)
住所: 100000, Tashkent city, Khorezm st. 6
TEL:+998-71-233-98-21、FAX:+998-71-236-27-00

3.今後の事業実施スケジュール(予定)
(1)事業の完成予定時期:2018年5月(施設供用開始時をもって事業完成)
(2)コンサルティング・サービス(詳細設計等)にかかる招請状送付時期:2013年6月(送付済)
(3)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示:
調達パッケージ名:ガス・コンバインドサイクル発電設備並びに変電設備及び送電線の改修(EPC契約)(EPC Contract for Combined Cycle Power Plant and Modification of Substation and Transmission)
予定時期:2014年5月