インド向け円借款契約の調印

−インド最大の商業都市ムンバイに初の地下鉄を建設−

2013年9月18日

国際協力機構(JICA)は、9月17日、ニューデリーにおいてインド政府との間で「ムンバイメトロ3号線建設事業」を対象として710億円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

調印式を終えた、ラジェシュ・クッラー・インド財務省経済局長(右)と江島真也JICAインド事務所長

本事業は、マハラシュトラ州の州都ムンバイ市において大量高速輸送システムを建設することにより、増加する交通需要への対応を図り、もって地域経済の発展および都市環境の改善を図るもので、同市における初の地下鉄建設事業となります。借款資金は、地下鉄の建設工事、車両調達、コンサルティング・サービス等に充当されます。

インドでは近年急速な都市化が進み、自動車および二輪車の登録台数が急激に増加している一方で、公共交通インフラの整備が進んでいません。特に、デリー、ムンバイ等の大都市では、道路交通需要の拡大に伴う渋滞が重大な問題となっており、経済損失並びに大気汚染・騒音等の自動車公害による健康被害が深刻化しています。

インド最大の都市ムンバイ市は1,248万人の人口を抱え、人口密度は2011年時点で1平方キロメートル当り2万694人となっており、世界でもトップクラスの人口過密都市となっています。自動車登録台数の伸びも著しく、2000年の103万台から、2011年には177万台へと急増しています。こうした背景から交通渋滞が慢性化しており、市内主要道路における平均速度は約15キロメートル毎時となり、東京(約20キロメートル毎時)、ニューヨーク(約30キロメートル毎時)といった各国の大都市と比べても深刻な状況となっています。ムンバイ都市圏では、用地不足から道路網の拡充が難しく、既存の公共交通であるバスの輸送能力の向上が困難であり、大量高速輸送システムの整備が喫緊の課題となっています。

本事業の実施により、南部の中心地域アイランド・シティ地域とムンバイ国際空港、急速に宅地開発が進む郊外西部を結ぶ地下鉄が整備されます。本路線の開業2年後の利用者は120万人/日に達すると見込まれており、交通渋滞緩和や交通事故減少、大気汚染の緩和を通じた、ムンバイ都市圏の均衡ある経済発展が期待されます。

(参考)

1.借款金額および条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利(%/年) 償還期間
(年)
据置期間
(年)
調達条件
本体 コンサルティング・サービス
ムンバイメトロ3号線建設事業 71,000 1.40 0.01 30 10 一般アンタイド

2.事業実施機関
ムンバイ都市鉄道公社(Mumbai Metro Rail Corporation)
住所: Plot No. C-14 & 15, MMRDA Building, Bandra-Kurla Complex, Bandra (East), Mumbai - 400 051, Maharashtra, India
TEL:+91-22-2659-4000, FAX:+91-22-2659-4182

3.今後の事業実施スケジュール(予定)
(1)事業の完成予定時期:2019年12月(施設供用開始時をもって事業完成)
(2)コンサルティング・サービス(施工監理等)にかかる招聘状送付時期:2013年6月
(3)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージ入札公示:
調達パッケージ名:地下土木設計施工パッケージ(Detailed Design and Construction of Underground Stations and Associated Tunnels)
予定時期:2013年9月