モンゴル向け円借款契約の調印

−モンゴル国最大の発電所の関連設備新設・更新事業を支援−

2013年11月15日

国際協力機構(JICA)は、11月15日、ウランバートルにてモンゴル国政府との間で「ウランバートル第4火力発電所効率化事業」を対象として42億100万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

署名後、握手を交わすニャムジャブ・バトバヤル経済・開発大臣(右)と加藤俊伸JICAモンゴル事務所長

本事業は、モンゴル国最大の発電容量を持つウランバートル第4火力発電所において、関連設備を新設・更新することにより、同発電所の発電効率の向上および電力供給の安定化を図り、もって同国の社会・経済の安定的成長に寄与せんとするものです。本件にかかる貸付資金は、関連設備の調達および据付工事、コンサルティングサービス(詳細設計、入札補助、施工監理等)費用等に充当されます。 

モンゴルは近年、鉱物資源開発に牽引される形で著しい経済成長を遂げており、2012年は12.3パーセントの成長を達成しました。これに伴い、モンゴル国の政治・経済の中心地である首都ウランバートル市では、近年人口が急激に増加し約130万人(同国の人口の40パーセント強)に達していることに加え、工場の集積も進んでいます。こうした急速な経済の発展を受け、ウランバートル市を含む中央電力系統では年率6〜7パーセントの電力需要の増加が見込まれており、電力供給能力の強化が急務となっています。一方、ウランバートル第4火力発電所は総発電容量の約6割を占める同国の主要発電所のひとつですが、タービン・ボイラー等の一部施設の老朽化等に伴う発電効率の低下や、タービンの計画外停止等による不安定な電力供給が問題となっています。そのため、同発電所の機能回復による効率向上や電力供給の安定化は、モンゴル電力セクターにおいて喫緊の課題となっています。

本事業を通して、老朽化した関連設備の新設・更新が行われることにより、同発電所の効率化や、電力の安定供給に資することが見込まれています。また、発電効率の改善により、温室効果ガスや大気汚染の原因ともなる排気ガスの低減にも資することが期待されています。

これまで同発電所に対しては、1992年以降無償資金協力や有償資金協力により支援した実績があり、また、専門家派遣のほかにシニア海外ボランティアを継続的に派遣するなど、長く支援を続けてきました。2004年の新潟地震の際には、同発電所員全員の超過勤務手当を寄付していただくなど、日本と深い関係が築かれています。JICAは今後も同国電力セクターに対する支援を継続し、同国の社会・経済の安定的成長を支えていく方針です。

(参考)

1.借款金額および条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利(%/年) 償還期間
(年)
据置期間
(年)
調達条件
本体 コンサルティング・サービス
ウランバートル第4火力発電所効率化事業 4,201 0.3 0.01 40 10 一般アンタイド

2.事業実施機関
エネルギー省(Ministry of Energy)
住所:  Government building XIV Chinggis avenue Khan-Uul district,
3 khoroo, Ulaanbaatar 17026, Mongolia
TEL:+976-7004-3479

3.今後の事業実施スケジュール(予定)
(1)事業の完成予定時期: 2020年6月(導入機器の運転開始をもって事業完成)
(2)コンサルティング・サービス(詳細設計等)にかかる招請状送付予定時期:
2013年12月
(3)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示:
調達パッケージ名:タービン調速機・制御システムの供給パッケージ(Installation of turbine governor and distributed control system)、煤吹機・微粉炭機ローラの供給パッケージ(Installation of boiler soot blower and mill roller of pulverized coal firing equipment)
予定時期:2014年10月