埼玉県と国際協力活動での包括連携協定を締結

−都府県では関東初、全国で3番目の連携協定−

2013年11月27日

署名を終えた上田埼玉県知事(右)と黒柳理事

国際協力機構(JICA)は、11月26日、埼玉県と包括的な連携協定を締結しました(注)。これは、開発途上国で国際協力を行うに当たり、地方自治体の知見を生かすとともに、国際化の先進地域としての同自治体の一層の発展を図り、開発途上国の発展と世界の安定に貢献することを目的としています。埼玉県庁で行われた締結式では、上田清司埼玉県知事が、黒柳俊之JICA理事と、協定に署名しました。

埼玉県は国際協力活動に積極的な自治体で、JICAは、過去10年、埼玉県とさまざまな事業で連携してきました。特に教育分野においては、JICAの地球ひろばにおいて2006年度から埼玉県教育局の職員を開発教育のアドバイザーとして受け入れています。また、開発教育にかかる教材の共同作成、教育分野における草の根技術協力地域提案型事業の実施などにも手掛けてきました。さらに、県の教員研修へJICA関係者を講師として派遣し、埼玉県におけるグローバル人材の育成事業を共に推進してきました。

また、埼玉県は、アジア諸国が抱える諸問題の解決に貢献しながら、その成長著しいアジア諸国の活力を埼玉県に取り込んでいくことを目的に、2012年から「埼玉・アジアプロジェクト」を進めています。このプロジェクトは、企業、大学、国際機関、NGO、行政が連携し、埼玉県が持つ高い技術力やノウハウと運営システムをパッケージにしてアジア諸国に展開し、新しい市場を創造していくプロジェクトを実施するもので、埼玉とアジア諸国とのウィン・ウィンの関係を構築していくことを目指しています。

このように埼玉県は、グローバル人材のさらなる育成や、「埼玉・アジアプロジェクト」において、埼玉県の国際協力の推進、埼玉県企業の海外進出支援等、海外に目を向けた取り組みを積極的に進めてようとしています。JICAも、グローバル人材の育成、自治体の国際協力の推進、海外進出企業支援を積極的に進めています。このたび、埼玉県とJICAの持つリソースや知識を双方で共有し、またそれらを組み合わせることによって、双方が目指す事業を相乗効果を発揮しながら実現し、ひいては開発途上国の社会・経済発展に寄与することが期待されます。長年の協力関係を踏まえ、一層の連携強化を図るべく、今回連携協定を締結するに至りました。

本協定では以下の分野で連携を進めていきます。

(1)「埼玉・アジアプロジェクト」に基づく国際協力の推進
(2)小・中・高等学校における国際理解教育/開発教育の推進
(3)県内企業の海外展開支援やグローバル人材育成の推進
(4)ODA事業における官民連携および産官学連携の促進・支援
(5)技術研修員の受入れ、技術協力専門家の派遣、技術協力プロジェクト、草の根技術協力事業、協力準備調査等の実施
(6)埼玉県が有する技術・ノウハウを活用したJICA事業への助言および協力
(7)青年海外協力隊等ボランティア事業への埼玉県民の参加促進
(8)各前号に掲げるもののほか、双方が合意する事項

埼玉県庁にて行われた署名式において、上田知事は「埼玉県のシニア層や青年層の方々に積極的に途上国の現場へ出ていただき、国際貢献活動の醍醐味を知っていただきたい」と述べました。これを受け、黒柳理事は「長年の協力関係がある埼玉県と協定を結ぶことができうれしい。これをテコに一層の連携強化を図りたい」と述べました。

今回の協定締結を踏まえ、今後、JICAと埼玉県の連携がさらに強化され、埼玉県のより多くの人が国際協力にかかわっていくことが期待されます。


(注)地方自治体との間で締結する包括的な連携協定は、県との連携協定としては、沖縄県、兵庫県に次ぐ3例目であり、関東では初めてです。