インドネシア共和国向け円借款供与

−インフラ整備促進、投資環境改善に係る政策改革を積極的に支援−

2013年12月2日

国際協力機構(JICA)は、12月2日、インドネシア共和国政府との間で、198億4,800万円を限度とする「連結性強化開発政策借款」 の円借款貸付契約に調印しました。

署名を終え、握手を交わすロバート・パクパハン財務省債務管理総局長(左)と佐々木篤JICAインドネシア事務所長

本借款は、インフラ開発、投資環境改善および連結性強化に係るインドネシア政府の一連の政策改革を促進するため、2013年9月までに達成すべき「政策アクション」を事前に設定し、それらの達成を確認した上で借款を供与するものです。本借款は、世界銀行、アジア開発銀行との協調融資であり、政策アクションの設定、モニタリングに当たって、両機関と密接に意見交換を行いました。また、今後の成果等のモニタリングについても両機関と共にインドネシア政府と政策対話を行う予定です。

近年のインドネシア経済は、堅調な国内消費および民間投資に支えられ、実質GDP 成長率6パーセント台を維持しておりましたが、2013年に入り、国際収支の悪化や、通貨ルピア減価等を要因としたインフレの影響から、成長が減速傾向にあります。持続的な成長維持のためには、インフラ整備、連結性強化および投資環境改善等の構造的な課題の克服が重要です。今般供与された円借款は、同国政府が進める関連政策・制度の改革・改善や促進を図るために必要な政策支援を行うものです。わが国は、「ジャカルタ首都圏投資促進特別地域(MPA)」構想(注)の下での首都圏のインフラ整備をはじめとする支援を行っており、本借款で制度面から同国のインフラ整備、投資環境改善を後押しすることで、相乗効果が期待されます。

今回達成が確認された政策アクションには、同国のインフラ開発におけるボトルネックの解消に資する、用地取得の実施に係るガイドライン公布等があります。それに加え、インフラ開発への民間資金の動員を促す方策として、VGF(Viability Gap Funding)の制度整備や、PPP事業促進に係る政策委員会の活性化等が盛り込まれています。これらは本邦企業の関心も高い官民連携(PPP)事業を通じたインフラ整備を促進する支援内容になっています。また、日・イ官民対話の場でも課題として指摘されている、貿易手続き円滑化に係る政策も含まれています。

JICAは、同国のインフラ開発促進、投資環境改善に向けて、本借款と並行して、PPP関連制度整備を支援する「PPPネットワーク機能強化プロジェクト」や貿易手続きの円滑化、透明化を支援する「貿易手続行政キャパシティ向上プロジェクト」等の技術協力プロジェクトを行っています。本借款は、これらの技術協力との相乗効果も発現させながら、同国のインフラ整備、投資環境改善に係る取り組みを引続き支援していく方針です。

(参考)

1. 借款金額および条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利(%/年) 償還期間
(年)
据置期間
(年)
調達条件
本体 コンサルティング・サービス
連結性強化開発政策借款 19,848 0.8 15 5 アンタイド

表内の「-」は当該項目の条件が設定されていないことを表します。

2. 事業実施機関
インドネシア国家開発企画庁(BAPPENAS)
住所:Jalan Taman Suropati No.2 Jakarta 10310, Indonesia
TEL:+62-021-319-6207 FAX:+62-021-314-5374
インドネシア経済担当調整大臣府(Coordination Ministry of Economic Affairs)
住所:Jl.Lapangan Banteng Timur No.2-4
TEL:+62-21-352-1974 FAX:+62-21-352-1985

3. 今後の事業実施スケジュール
(1)事業の完成予定時期:
2014年3月(貸付完了時をもって事業完成)
(2)コンサルティング・サービスに係る招請状送付予定時期:本事業においてはコンサルタントの雇用予定なし
(3)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示:対象外


(注)ジャカルタ首都圏を投資先としてさらに魅力的で産業開発に適し、かつ環境と人に優しい地域に進化させるための構想。2010年12月にMPA構想に係る覚書が両国政府間で締結。