フィリピン共和国向け円借款契約の調印

−フィリピン沿岸警備隊の海上安全対応能力強化に貢献−

2013年12月16日

国際協力機構(JICA)は、12月14日、フィリピン共和国政府との間で、「フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化事業」を対象として、187億3,200万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

署名を終え、握手を交わすセサール・プリシマ財務大臣(左)と田中明彦JICA理事長

フィリピンは7,000を超える島々と世界第5位(約3万6,000キロメートル)の海岸線を有する島嶼国家であり、海上輸送は同国の経済・社会発展にとって大きな役割を担っています。他方、島嶼間の旅客・貨物輸送の増加に加え、船舶の老朽化や過剰積載等の不適切な運航、さらに近年増加する自然災害の影響等により海難事故のリスクが高まっています。また、人や物の移動の活発化に伴い、海上犯罪のリスクも近年増加しており、密輸、密漁、銃器不法所持、テロ等の脅威に対処するための取り締まり強化が重要な課題の一つとなっています。本事業はフィリピン沿岸警備隊が船舶を調達するための資金協力を行うことにより、沿岸域内での海難救助や海上法執行等の業務を迅速かつ適切に実施するための能力向上を図り、もって当該国の海上安全を向上させるものです。

今次貸付契約が調印された円借款事業は本邦技術活用条件(STEP)(注)が適用され、日本の造船技術の活用が期待されます。

今後もJICAは、技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力それぞれのスキームを活用し、フィリピンの経済・社会インフラ整備をはじめ、すべての国民が発展を享受する国造りを支援していきます。

(参考)

1. 借款金額および条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利(%/年) 償還期間
(年)
据置期間
(年)
調達条件
本体 コンサルティング・サービス
フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化事業 18,732 0.10 0.01 40 10 日本タイド

2. 事業実施機関
運輸交通・通信省(Department of Transportation and Communications)
住所:16th Floor, The Columbia Tower, Brgy. Wack-Wack, Ortigas Avenue 1555, Mandaluyong City, Metro Manila, Philippines
TEL:63-2-725-0204 / FAX:63-2-726-6221

フィリピン沿岸警備隊(Philippine Coast Guard)
住所:139 25th street, Port Area, Manila Philippines
TEL:63-2-527-8481 (Loc. 6290/6292) / FAX:63-2-527-8481 (Loc. 6291)

3. 今後の事業実施スケジュール(予定)
(1)事業の完成予定時期:2018年1月 (供用開始時をもって事業完成)
(2)コンサルティング・サービス(入札補助、施工監理等)に係る招請状送付予定時期:2013年12月を想定
(3)本体入札公示時期:2014年2月を想定

4. JICA情報提供窓口
本事業の調達スケジュールに関する情報は、下記窓口にお問い合わせください。
国際協力機構フィリピン事務所 フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化事業 情報窓口
(Contact Point for Maritime Safety Capability Improvement Project for the Philippine Coast Guard, JICA Philippines Office)
住所:40th Floor, Yuchengco Tower, RCBC Plaza, 6819 Ayala Avenue, Makati City, Philippines
TEL: 63-2-889-7119 FAX:63-2-889-6850


(注)Special Terms for Economic Partnershipの略。わが国の優れた技術やノウハウを活用した途上国への技術移転を通じて、わが国の「顔の見える援助」を促進するために創設された円借款の供与条件。主契約は日本タイド、下請けは一般アンタイド。なお、主契約については借入国との共同企業体(JV)を認めるが、本邦企業が当該JVのリーディング・パートナーとなることが必要。