カーボヴェルデ共和国向け円借款契約の調印

−日本の技術を活用し、安全な飲料水へのアクセス向上を支援−

2013年12月24日

国際協力機構(JICA)は、12月20日、カーボヴェルデ国首都プライア市にて、カーボヴェルデ共和国政府との間で「サンティアゴ島上水道システム整備事業」を対象として152億9,200万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

署名を終え、握手を交わすクリスティーナ・ドゥアート財務大臣(左)と加藤隆一JICAセネガル事務所長

本事業は、水不足が課題となっている、首都プライアのあるサンティアゴ島において、海水の淡水化施設および送水施設の建設を通じて島内の自治体間の水道事業を連系させることで、飲料水供給の安定化および安全な水へのアクセス改善を図り、もって同国国民の生活環境の改善および同国経済の活性化に寄与するものです。また、本事業は、水不足が深刻化する同国の地下水資源の代替・保全に貢献するとともに、気候変動対策にも貢献します。なお、本件にかかる貸付資金は、給水施設(海水淡水化施設、送水管等)の建設およびコンサルティング・サービス(詳細設計、入札補助、施工監理)等の費用に充当されます。本事業では、省エネ、高効率型の膜処理海水淡水化技術や高圧送水技術が必要とされますが、日本の企業が技術的優位性を持っており、日本の技術に対する同国からの評価も高いことから、本事業は、同国向けの初の本邦技術活用条件(STEP)適用事業として実施されます。

カーボヴェルデ共和国は、アフリカ大陸西端に位置する大小15島からなる島嶼国(地図参照)です。同国の年間平均降水量は約225ミリメートルと非常に少なく、火山島群島であることから地下水のポテンシャルも限定的で、慢性的に水不足の状況にあります。このため、表流水や地下水の開発のみでは給水需要の充足は困難であり、海水の淡水化による飲料水供給能力の増強が望まれています。また、同国の人口の約半数を抱え、飲料水需要の大きいサンティアゴ島では、渇水期における自治体間の水の融通などによる、水供給の経済的効率性および安定性の向上が求められており、同島全体をカバーする送水網の建設により、島全体で安全な飲料水を安定的に供給することが期待されています。

本事業の需要予測では、完成時点(2019年)で、給水能力が4万立方メートル/日に増強され、安全な水へのアクセス可能な人口が、15.1万人(2012年)から27.4万人(2020年)に増加し、水道普及率は54.6パーセントから95.0パーセントに改善することが見込まれています。

(参考)

1.借款金額および条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利(%/年) 償還期間
(年)
据置期間
(年)
調達条件
本体 コンサルティング・サービス
サンティアゴ島上水道システム整備事業 15,292 0.1 0.01 40 10 日本タイド

2.事業実施機関
環境・住宅・国土整備省(Ministry of Environment, Housing and Land Development)
住所: Achada Santo António BO no. 332-A, Praia, Cape Verde
TEL:+238-260-9950、FAX:+238-262-3169

3.今後の事業実施スケジュール(予定)
(1)事業の完成予定時期: 2019年11月(供用開始時をもって事業完成)
(2)コンサルティング・サービス(詳細設計等)にかかる招請状送付予定時期:2014年1月
(3)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示:
調達パッケージ名:海水淡水化施設建設(Desalination Facilities Construction and Installation)および送水施設建設(Water Transmission Facilities Construction and Installation)
予定時期:2016年2月

4.JICA情報提供窓口
本事業の調達スケジュールに関する情報は、下記窓口にお問い合わせください。
国際協力機構セネガル事務所
住所:3e Etage, Atryum Center, Route de Ouakam, Dakar, Senegal
TEL:+221-33859-7272、FAX:+221-33859-8856