イスラム開発銀行・パレスチナ計画庁と信託基金を設立

−パレスチナ支援に向け東アジア諸国との協力強化へ−

2014年3月1日

署名式の様子

JICAは、3月1日、インドネシアのジャカルタで開催された「パレスチナ開発のための東アジア協力促進会合(CEAPAD)」(注)にて、イスラム開発銀行(IDB)とパレスチナ自治政府計画庁(MoPAD)との間で、信託基金「CEAFAM(CEAPAD Facilitation Mechanism)」の設立のための合意文書を締結しました。署名は、パレスチナ計画庁のモハメド・アブ・ラマダン大臣、イスラム開発銀行のアフマド・ムハンマド・アリー・アル・マダニ総裁、JICAの岡村邦夫上級審議役の間で行われました。

CEAFAMとは、東アジア諸国と連携してパレスチナ支援を進めるための新たな協力メカニズムのことで、IDBに設置される信託基金を指します。JICAは、CEAFAMの設立に向け、昨年12月3日には、イスラム開発銀行との覚書を締結し、CEAFAMの枠組みや制度面について検討してきました。今般、パレスチナ計画庁との協議を重ね、三者間での設立合意に至ったものです。開発援助において、日本とアラブの開発金融機関が信託基金を設立するのは初めてです。

CEAFAMの設立により、イスラム開発銀行は、資金提供や世界中のイスラム諸国とのネットワークを生かした協力を行い、パレスチナ計画庁は、自国の開発ニーズの検討や調整を行います。東アジア諸国は、パレスチナがもつ開発ニーズに資する研修やセミナーを企画すると同時に、資金面やプロジェクトマネジメントに係る技術支援はCEAFAMから受けます。JICAは開発支援のノウハウ提供といった技術協力を行うと同時に、東アジア諸国が優位性を持つ分野とパレスチナの開発課題とのマッチングを行います。イスラム開発銀行、パレスチナ計画庁、JICAによる三者の連携により、日本が東アジア諸国のパレスチナ支援への参画を仲介し、よりインパクトのある開発効果の達成に寄与することを想定しています。

パレスチナ支援は、中東和平の実現や当該地域の安定のためにも、国際的に重要です。CEAFAMの設立により、JICAがこれまで培ってきた技術協力の経験と人的ネットワークに、湾岸諸国の資金力やネットワーク、パレスチナからの信頼といった要素を融合させることで、より質の高い、広範囲でのパレスチナ支援に向けた方策を行っていくことが期待されています。


(注)CEAPAD(Conference on Cooperation among East Asian Countries for Palestinian Development)は、日本政府が主導するパレスチナ開発のための東アジア協力促進会合。参加国間で,東アジア諸国の経済発展の経験や対パレスチナ支援の知見を共有し、効果的な協力関係のあり方を検討することでパレスチナの国家建設努力を後押しし、これにより、中東和平の推進および地域の安定化に貢献することを主な目的とする。