モンゴル国向け円借款契約の調印

−日本への留学等を通した工学系高等教育の質の向上を支援−

2014年3月12日

国際協力機構(JICA)は、3月12日、ウランバートルにてモンゴル国政府との間で「工学系高等教育支援事業」を対象として75億3,500万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

調印式の様子

本事業は、モンゴルの工学系高等教育機関の機能強化(教員育成・カリキュラムの改善・機材整備等)および日本への留学を通じて工学系産業人材の育成を図り、もって同国の産業の育成・強化を通じた経済成長に寄与しようとするものです。本件にかかる貸付資金は、日本への留学費用や、教育・研究用機材等の調達および据え付け、さらに留学先選定や受入等支援、資機材等の入札・契約補助、施工管理を行うコンサルティング・サービス費用等に充当されます。 

モンゴルは近年、鉱物資源開発に牽引される形で著しい経済成長を遂げており、2012年は12.3パーセントの成長を達成、2013年も二桁成長は確実と見られています。これに伴い、産業人材の育成に対するニーズも高まりを見せ、2007年から2012年の5年間の高等教育機関への入学者数は約22パーセント増となっており、特に、高等教育機関における工学系学部への入学者は、2007年から2012年の5年間で38パーセント増と高い伸び率を示しています。

一方、急速な高等教育セクターの量的な拡大に教育の質の向上が追いついておらず、例えば、工学系高等教育機関の教員で博士号取得者の割合は24パーセントにとどまり、日本や先進諸国のほぼ100パーセントという数字に比べ非常に低い状況となっています。また、教員の数も不足しており、モンゴル国立大学の教員一人当たりの学生数は29.7人(日本の大学の平均は11.5人)であり、優秀な教員の育成も重要な課題となっているなど、工学系高等教育の質の改善は喫緊の課題となっています。

本事業では、国際共同教育プログラム(日本の大学との学部ツイニングプログラムやカリキュラム改善の実施)や、教員育成プログラム(日本の博士・修士課程への留学)、教育・研究用機材整備、本邦・モンゴル両大学間の共同研究に加え、高等専門学校への留学プログラムの実施を通し、広くモンゴル工学系高等教育の改善に資することが期待されています。

JICAは今後も同国教育セクターに対する支援を継続し、同国の社会・経済の安定的成長を支えていく方針です。

(参考)

1.借款金額および条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利(%/年) 償還期間
(年)
据置期間
(年)
調達条件
本体 コンサルティング・サービス
工学系高等教育支援事業 7,535 0.2 0.01 20 6 一般アンタイド

2.事業実施機関
教育・科学省(Ministry of Education and Science)
住所:Room506, Government building III, Ulaanbaatar, Mongolia
TEL:+976-11-323158

3.今後の事業実施スケジュール(予定)
(1)事業の完成予定時期:2023年3月(貸付完了をもって事業完成)
(2)コンサルティング・サービスにかかる招請状送付予定時期:2014年5月