ミャンマー連邦共和国向け無償資金協力贈与契約の締結

−ヤンゴンの交通ボトルネック解消と、ミャンマーの基礎教育の質向上に向けた取り組みを支援−

2014年6月10日

国際協力機構(JICA)は、6月10日、ミャンマー連邦共和国政府との間で、「ヤンゴン市新タケタ橋建設計画」および「教員養成校改善計画」を対象として総額67億2,900万円(2件)を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

今次締結した無償資金協力案件は以下のとおりです。

署名式の様子

1.「ヤンゴン市新タケタ橋建設計画」(供与限度額42億1,600万円)

本事業は、ヤンゴン市パズンダウン川に架かるタケタ橋を架け替えることにより、同橋における交通容量の増加および混雑の改善を図り、ヤンゴン市東部・南東部を結ぶ道路ネットワークにおける物流と旅客輸送の効率化に貢献するものです。

ヤンゴン市は、多くの河川によって道路網が分断されており、市内の15の橋梁が交通を支えています。この15橋梁において利便性が高い橋の一つが、パズンダウン川を渡ってヤンゴン市中心部とタケタ地区以東を結ぶルート上に位置する1966年に建設されたタケタ橋(橋長284メートル、幅員8.5メートル〈2車線〉)です。

同橋の2013年の交通量は約2万9,000台/日であり、片側1車線しか持たないタケタ橋では、慢性的な渋滞が生じています。今後も、ヤンゴン都市圏の経済発展に伴う一層の交通量の増加が見込まれており、老朽化により安全性にも課題があるボトルネックの解消と、歩車分離による歩行者の安全確保は、喫緊の課題です。

JICAは、本事業に先行してプログラム形成準備調査「ヤンゴン都市圏開発プログラム形成準備調査(都市交通)」を実施し、ヤンゴン地域政府によるヤンゴン都市交通マスタープランの策定を支援しました。本事業は、同マスタープランにおいても、将来の道路網を支える優先プロジェクトとして提案されました。

タケタ橋は、新しい産業の集積地として開発が進められているヤンゴン市南東部のティラワ経済特区への経由地となる、タケタ地区とヤンゴン市街地やヤンゴン国際空港をつなげる結節点にあり、将来的にも重要な路線と位置づけられています。

本事業により、タケタ橋の交通容量の増加と通行速度の向上が実現すれば、物流・旅客輸送の時間短縮が図られ、輸送コスト削減のみならず、地域住民の生活改善も期待されます。また、同橋を通じた人やモノの流れが円滑化することで、ヤンゴン都市圏やミャンマー国全体の経済発展への貢献も期待されます。

【画像】

タケタ橋の現況(左)、新タケタ橋完成予想図(右)

【画像】

2.「教員養成校改善計画」(供与限度額25億1,300万円)

本事業では、バゴー地域タウングー市(首都ネーピードーから南に車で約1時間30分)にあるタウングー教員養成校の老朽化した施設・機材の拡張・整備を行い、改善された環境の下、より多くの小中学校教員を養成することを目指しています。

2011年以降、ミャンマーは教育を国際的なレベルに向上すべく、義務教育の無償化、学校環境整備や教員の能力向上・待遇改善等を重点事項として掲げ、教育改革に取り組んでいます。その中で小中学校の学校数や教員数を増加させる計画ですが、現在のタウングー教員養成校は施設の老朽化が激しく、施設・機材の整備が喫緊の課題となっています。

本事業により、タウングーの教員養成校の年間受入れ学生数は、現在の395人(2011/12年)から約3.8倍の1,500人(2019/20年)へ増加し、ミャンマーの全国の教員養成校(21校)の年間教員養成数を現在の8,500人から1万1,000人に拡大する計画への貢献が期待されています。またJICAは、このほかに技術協力プロジェクト「初等教育カリキュラム改訂プロジェクト」を2014年5月から実施し、小学校の教科書開発のほか、タウングー校を含む教員養成校の教員養成課程の改善や教員の質の向上に関する研修等を行い、ミャンマーの教育改革に対して包括的な支援を行っています。

【画像】

教員養成校完成予想図

【画像】