タジキスタン共和国向け無償資金協力贈与契約の締結

−地方部での安全な水の確保や行政官の人材育成に向けた努力を後押し−

2014年6月27日

国際協力機構(JICA)は、6月27日、タジキスタン共和国政府との間で、総額16億9,400万円(計2件)を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement:G/A)を締結しました。これらの協力は、タジキスタンで必要となっている地方部での安全な水の供給やタジキスタン政府職員の人材育成のため、地方給水インフラの整備と国家公務員の能力向上を支援するものです。

今次G/Aを締結した無償資金協力案件は以下のとおりです。

(1)「ハトロン州ピアンジ県給水改善計画」(供与限度額15億8,600万円)
The Project for Rehabilitation of Drinking Water Supply Systems in Pyanj District, Khatlon Region 

調印後、握手を交わすシロジッディン・アスロフ外務大臣(右)と堂道秀明JICA副理事長

タジキスタンでは安全な水へのアクセス率は低く、わずか48.6パーセントといわれています(2011年住宅サービス公社)。約4割の世帯が表流水を飲用にそのまま利用し、数十万人が夏季は灌漑用水を利用し、冬季は給水車に頼るなど、安全な飲料水へのアクセスを可能にする新たな給水システムの必要性が高い状況にあります。なかでもハトロン州ピアンジ県(人口約10万人)では、安全な水へのアクセス率は22パーセントであり、同県での給水施設整備を通じて、安全な水を住民に供給していくことが喫緊の課題となっています。(注:「安全な水」とは、飲料水として十分に安全な水を指しています)。

本事業では、ハトロン州ピアンジ県ピアンジ町および周辺村落6村において、給水インフラおよび維持管理用機材を整備することにより、安全な水へアクセスできる人口の増加を図り、もって地域住民の生活環境・衛生状況の改善することが期待されています。

(2)人材育成奨学計画(供与限度額1億800万円)
The Project for Human Resource Development Scholarship

タジキスタンにおいては、各開発課題を取り扱う政府機関、関係省庁の職員、組織、制度、財政のキャパシティが不足しており、行政官の能力向上と制度構築が最大の課題であり、本邦大学院への留学による行政官の育成が期待されています。

本事業は、最大5名の本邦大学院での学位取得(修士)を支援するもので、タジキスタンの社会・経済開発に関わり、将来、行政の中核で重要な役割を果たすことが期待される若手行政官などを育成することを目的としています。また、留学生受け入れによる人的ネットワーク構築を通して、将来的な両国のパートナーシップの強化を図るものです。

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