チリ共和国と中南米地域の防災分野人材育成に取り組む

−チリ共和国・国際協力庁と覚書を締結−

2014年8月1日

国際協力機構(JICA)は、現地時間7月31日、チリ共和国国際協力庁(AGCI)との間で、防災人材育成拠点化支援に関する協力覚書を締結しました。署名は、首都サンチャゴの同国外務省にて、黒柳俊之JICA理事とリカルド・エレラ国際協力庁長官との間で行われました。署名後には、同国訪問中の安倍総理大臣、ミチェル・バチェレ大統領臨席の下、大統領官邸にて署名文書発表式が行われました。

署名後、握手を交わすエレラ長官(右)と黒柳理事

右から、エレラ長官、バチェレ大統領、安倍総理、黒柳理事

今回の協力覚書は、中南米地域全体において防災の主流化を推進するために、チリ共和国を拠点として、防災に関する人材育成を進めていく構想を支援するものです。両国の協力制度や資金を組み合わせることで、効率的かつ効果的に専門性の高い人材の育成と実際の災害に対応する行政官の能力向上を図ります。また、国際セミナーの開催や日本の防災技術の紹介を通じて、各国の取り組みや知見を共有し、中南米地域内および日本の研究者や行政官との連携関係を強化するネットワークの構築を目指します。

日本とチリ共和国は、自然災害多発国であり、特に地震や津波に対しては双方ともに多大な犠牲を通じて多くを学んできました。最近でも2011年3月の東日本大震災や、2014年4月のチリ北部地震という大規模地震が発生し、その対策や研究が進展しています。ほかにも中南米には地震、津波等さまざまな自然災害に見舞われる国が多数存在しており、これらの国々においては防災支援への高いニーズがあります。

日本とチリ共和国は、1999年に「日本・チリ パートナーシッププログラム(注)」を締結し、今年は締結から15周年に当たります。同プログラムでは、日本がチリに移転した技術を、さらに域内各国へと普及する三角協力を進めてきました。今後は、チリ共和国政府の奨学金制度等とも組み合わせつつ、防災に焦点をあて、よりインパクトのある開発成果を達成していく考えです。

今次署名式においては、覚書の内容を具体化するべく、技術協力プロジェクト「防災人材育成拠点化支援プロジェクト」の実施も発表されました。さらに、中南米地域内各国で実施されている防災関連プロジェクトの知見や技術も取り込んでいくことで、地域内におけるこれまでの協力成果を最大限活用していく予定です。

中南米地域全体の災害被害が少しでも減少するように、日本、チリ共和国、中南米各国の力を合わせていきます。