インド向け円借款契約の調印

2015年2月27日

国際協力機構(JICA)は、2月27日、ニューデリーにおいてインド政府との間で、「グワハティ下水道整備事業」を対象として156億2,000万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

インドでは、第12 次5ヵ年計画にて都市部全人口への下水・衛生施設の提供を政策目標として掲げていますが、人口増加や経済発展に伴う下水発生量の増加に下水道整備が追い付いておらず、下水処理能力をはるかに超える汚水が未処理のまま放流されています。この結果、河川や土壌、地下水の水質汚濁、汚染された水を媒介とする感染症、地域住民の健康被害、汚水を発生源とする悪臭が生じており、地域住民の衛生・生活環境が脅かされています。運営・維持管理面については、顧客管理および広報活動等の能力不足による料金徴収率の低迷や維持管理費をカバーできない水準の料金設定等、組織的および財務的な課題を抱えています。

インド北東部アッサム州グワハティ市は、約120万人の人口を抱える北東州最大の都市であり、北東州における玄関口として交通・物流の要所の役割を果たしています。しかし、いまだ下水管網や下水処理場等の公共下水道施設が整備されていないため、汚水が未処理のまま垂れ流されており、悪臭や害虫の発生等、地域住民の衛生・生活環境の悪化を招いています。代表的な水質指標の一つである生物化学的酸素要求量(BOD)は、市内の一部の排水路において90ミリグラム/リットル以上(2013年)とインドの放流基準(20ミリグラム/リットル)を大幅に上回っています。また、JICAやアジア開発銀行等が支援中である上水道整備により今後同市における給水量の増加が見込まれるため、それに伴い増加する汚水量に対応することが可能な下水処理施設の整備が喫緊の課題となっています。

「グワハティ下水道整備事業」は、こうした状況を打開すべく、下水処理場(18万7,000立方メートル/日)や下水管(702キロメートル)等の下水道施設を整備するものです。また、本事業は同市で初めての下水道事業であるため、実施機関に対して運営維持管理、料金設定・徴収、下水管の戸別接続推進等の組織強化に係るコンサルティング・サービスも行います。安定的な下水道サービスの提供を通して、貧困層を含むグワハティ市民の衛生・生活環境の改善が期待されます。

(参考)
1.借款金額および条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利(%/年) 償還期間
(年)
据置期間
(年)
調達条件
本体 コンサルティング・サービス
グワハティ下水道整備事業 15,620 0.30 0.01 40 10 一般アンタイド

2.事業実施機関
グワハティ水道公社 (Guwahati Jal Board)
住所: Saikia Commercial Complex, Christian basti, G.S.Road, Guwahati - 781005, Assam, India
TEL: +91 (0361) 2340132, FAX: +91 (0361) 2346213

3.今後の事業実施スケジュール(予定)
(1) 事業の完成予定時期:2022年3月(施設供用開始時をもって事業完成)
(2) コンサルティング・サービス(施工監理等):入札準備中
(3) 本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージ入札公示:
調達パッケージ名:下水処理場の建設(Construction of sewerage treatment plant)
予定時期:2016年7月