第10回「協力準備調査(BOPビジネス連携促進)」で7件の採択を決定:アフリカなどで貧困層の課題解決をめざすビジネスの実現を支援

2016年9月9日

国際協力機構(JICA)は、「協力準備調査(BOPビジネス連携促進)」の2016年度第1回、通算第10回となる公募を行い、採択案件として7件を選定いたしました。(別表:採択案件一覧表参照)

本制度は、途上国の貧困層(BOP:Base of the Pyramid)の課題解決をめざす「BOPビジネス」への日本企業の参画を後押しするため、2010年度に導入した公募型事業です。民間企業から、優れた製品やノウハウ、アイデアを活かしたBOPビジネスの提案を募り、採択された企業に対して最大5千万円を上限に、ビジネスモデルの検証やJICA事業との連携可能性を検討するための現地調査を委託しています。

今回の採択案件の主な特徴としては、本年8月27日、28日に第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)が開催されたこと等を背景に、アフリカを対象とする案件が7件中5件過半数を占めたことが挙げられます。分野は農業・保健・教育を中心とし、ガーナ・農業機械事業(別表No5(以下同じ))、ガーナ・母子栄養強化食品事業(No4)、ケニア・医薬品アクセス改善事業(No6)、インドネシア・映像教材販売事業(No1)など、質の高い商品やサービスに対するBOP層のアクセスを確保し、生産性の向上や生活の質の改善に貢献することをめざすビジネスを採択しました。また、タンザニア・木材調達事業(No7)、モロッコ・紅藻増養殖事業(No3)、ベトナム・レンコンバリューチェーン構築事業(No2)など、商品の原料となる天然資源の持続可能な生産や利用を実現することで、現地BOP層との「共創」を図るビジネスを採択しました。

近年、BOPビジネスは、BOP層を消費者として製品やサービスを販売するものだけではなく、生産や加工、流通など、バリューチェーンの様々な局面においてBOP層を事業パートナーとして巻き込むものまでが対象と捉えられつつあります。また、BOP層と同時に、MOP層(Middle of the Pyramid:中間層)以上も対象に含めたビジネスモデルを構築することで、BOPビジネスを継続可能とするアプローチにも注目が集まっています。本制度を通じて、日本企業が将来の成長市場で早期の足掛かりを作ると同時に、開発途上国の課題解決に対して、ビジネスの原理を活かした革新的で持続的な取り組みが一層促進されていくことが期待されます。

JICAは、今回の公募で採択した案件の事業化に向けて企業を支援するとともに、これまで採択した案件を基に得られたBOPビジネスに係る知見・教訓、グッドプラクティスの整理等、情報発信を強化していきます。また、世界共通の開発目標として、2015年9月の国連で採択され、2030年までの達成をめざす「持続可能な開発目標(SDGs)」の実現に向け、本制度を通じた積極的な貢献を図っていきます。

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