カンボジア向け無償資金贈与契約の締結:南部経済回廊地域の電力網整備を通じて地域住民の生活向上と経済活動の活性化に貢献

2016年9月29日

国際協力機構(JICA)は、9月26日、カンボジア王国政府との間で、8億9300万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement:G/A)を締結しました。

カンボジアの電力需要の7割を占める首都プノンペンでは、2013年時点での世帯電化率が95%と高い状況です。一方で、増加する電力需要に対応すべく集中的な投資が行われているものの、依然として隣国からの輸入電源に頼らざるを得ず、また、地方部における世帯電化率は2013年時点で36%に留まり、周辺ASEAN国の地方部と比較しても低い状況が続いています。特に、地方部で周辺国と国境を接する東部のスバイリエン州や西部のバンテアイミエンチェイ州及びコッコン州では、基幹送電線により電化されている村の比率は、2013年時点でそれぞれ24%、18%、3%程度と低く、住民はディーゼル発電等の不安定なミニグリッドからの電力供給に頼るなど、電力アクセスへの制限が地域住民の経済活動や社会サービス向上の阻害要因となっています。

3州の中には、メコン地域の経済の大動脈として同地域を東西に結び、カンボジア国内を横断する南部経済回廊の要衝も含まれており、カンボジアを含めた周辺国全体の経済発展においても、電力供給の安定化は喫緊の課題となっています。

本事業は、電力供給を隣国からの輸入に依存しているスバイリエン、バンテアイミエンチェイ、コッコン各州において、国内の基幹系統に接続する新規の配電網を整備するものです。本事業の実施により、3州への電力供給の安定化が可能となり、対象地域の着実かつ持続可能な経済成長に資することが期待されます。

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