コートジボワール向け無償資金贈与契約の締結:水産関連施設の整備を通じ、水産業の振興と地域住民の生活環境改善に貢献

2016年11月10日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、11月9日、コートジボワール共和国政府との間で「ササンドラ市商業地帯開発のための船着場整備及び中央市場建設計画」を対象として26億5,900万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

本事業は、同国の漁業の中心地の1つであるササンドラ市において、中央市場を移転して新たに整備するとともに、既存水揚場の荷捌き場等の整備を行うことを通じて、同国の水産業の振興を図るものです。

コートジボワールの水産業は、7万人の直接雇用を生み出し、国民の約2%にあたる約40万人の生活を支える産業である一方、GDPに占める割合は約0.2%に留まり、水産物の多くは国外からの輸入に頼らざるを得ない状況にあります。このような状況の下、同国政府は、水産業振興のため「畜産・漁業・養殖開発戦略プラン(2014年-2020年)」において「水産物の生産量増加及び競争力改善」を掲げ、漁業生産量の約85%を占める零細漁業の振興による国内生産量の増加などを目指しています。

零細漁業の中心地で、水産業を基幹産業としているササンドラ市では、中央市場がある海岸域において、人口流入に伴い商業活動が活発化しており、市場に隣接する水揚げ場や市の中心地まで店舗域が拡大しています。その結果、市内交通に影響を与えている他、水揚げ場から販売エリアまでの水産物の衛生的な運搬や、中央市場内での円滑な物資運搬が困難となっています。同市は、水産業以外の商業活動の中心を内陸部の新規商業ゾーンに移転する長期計画を段階的に実行に移してきましたが、中央市場の移転については、その事業規模の大きさから実現に至っておらず、その早急な実現が課題となっています。

本事業では、ササンドラ市中央市場の移転整備及び既存水揚場における荷捌き場や保蔵棟等の施設整備によって、水揚げ及び流通の効率化と水産物の鮮度及び品質の向上を図り、同市の水産業のさらなる開発と、市内の物流及び生活環境の改善に貢献することが期待されます。

JICAは、同国に対して漁業・養殖技術アドバイザーを派遣するなど、産業振興の観点から水産分野を支援してきており、今後も同分野を含む同国の経済成長に繋がる協力を実施していきます。

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