カンボジア向け無償資金贈与契約の締結:公共路線バスの調達を通じ輸送力の強化と交通状況の改善に貢献

2016年11月30日

国際協力機構(JICA)は、11月30日、カンボジア王国の首都プノンペンにて、同国政府との間で「プノンペン公共バス交通改善計画」を対象として、13億9600万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

本事業は、交通渋滞が深刻化しているプノンペンにおいて、公共路線バスを調達するものです。

プノンペンでは、近年の経済発展や急激な都市化の進行を背景に登録車両台数が増加し続けており、その結果、交通渋滞や都市環境の悪化が深刻化しつつあります。今後も引き続き人口増加が予測され、2035年には2013年の1.7倍の約287万人まで達する見込みです。また、所得増加による車両保有台数の拡大が見込まれており、交通事故死亡者数も深刻であることから、抜本的な交通改善施策の策定と実施が必要となっています。

プノンペン都は2014年9月にバス公社を設立して公共路線バスを運営していますが、利用料金は安価に設定されていて収入が限られていることから、予算の制約が生じており、十分な数の車両を調達できていません。その結果、自家用車やバイクに代わる輸送手段となっておらず、交通混雑の緩和に貢献するまでには至っていません。プノンペン都は今後、渋滞解消に貢献する安全で利便性の高い公共路線バス網の整備のため、2020年までに10路線の整備を目指しており、路線数増加に応じたバスの調達が喫緊の課題となっています。

本事業の実施により、公共路線バスの輸送力が強化され、対象地域の交通状況の改善に資することが期待されます。JICAは本事業に加え、運賃制度の見直しや車両点検整備能力の改善等、バス公社の運営維持管理体制の強化を行う技術協力を組み合わせて実施し、同国のバス事業環境整備を包括的に支援していきます。

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