第7回 民間技術普及促進事業で10件の採択を決定:医療・インフラ分野などで「日本方式」の普及を支援

2017年2月9日

国際協力機構(JICA)は、2016年度第1回「開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業」の公示を行い、今般、採択案件として10件を選定いたしました。(別表:採択案件一覧参照)

本制度は、2013年度に開始した公募型事業であり、今回で通算7回目の公示となります。開発途上国の政府関係者を主な対象とし日本での研修や視察、現地でのセミナー等を通じて、日本の民間企業等が持つ優れた製品、技術、システムへの理解を促し、開発課題解決への活用可能性の検討を行うものです。今回は健康・医療特別枠、及びインフラシステム輸出特別枠を設定し、両分野での開発課題への貢献を目指しています。

今回採択した案件は、対象地域は東南アジア、南アジア、アフリカ、中南米と広範に亘ります。対象分野は特別枠の設定により、医療及びインフラ整備に繋がる事業が10件中8件を占めたことに特徴があります。

「一般枠」(注1)では、環境配慮型無水トイレの鉄道車両への導入により衛生環境改善を図るタイ・バイオトイレ事業(別表No.1(以下同じ))、日本の省エネ政策の紹介により、新たな市場創出をめざすメキシコ・空調機事業(No.2)の2件を採択しました。

「健康・医療特別枠」(注2)では、ザンビア・防蚊塗料事業(No.5)やギニア・感染対策衣事業(No.6)など、高い技術力によりアフリカの感染症対策に貢献することを目指す提案を採択しました。また、現地国立大学と連携し日本式住民健診を促進するタイ・大腸がん集団検診事業(No.3)、電子化による病院業務の効率化に取り組むベトナム・電子医療情報システム事業(No.4)は、運用ノウハウを含めた日本式医療の普及により医療課題の解決を図ります。

「インフラシステム輸出特別枠」(注3)では、フィリピン・配電系統運用システム事業(No.7)、タイ・ハイブリッド路線バス事業(No.8)、インド・公共交通情報システム事業(No.9)、ブラジル・鋼製透過型・ソイルセメント砂防堰堤事業(No.10)の4件を採択しました。いずれも政府機関や自治体を対象としたB to G(Business to Government)ビジネスにより、対象国で普及が進んでいないインフラ製品・サービスについて、本事業を通じて理解を促進します。

日本政府が掲げる「日本再興戦略」、「インフラシステム輸出戦略」等の政策において、先進的で高い競争力を持つ「日本方式」の普及が重要課題として位置づけられています。本制度は、JICAと民間企業が連携し進めている開発途上国の課題解決と、「日本方式」の技術・製品の普及を目指すものです。今後もJICAは、この取組みを積極的に展開するとともに、これまでに採択した案件の教訓の抽出、グッドプラクティスの紹介などを通じて、民間企業の技術・ノウハウのより効果的な活用を図っていきます。

なお、次回(第8回)の公示は、今年3月を予定しています。

(注1)一般枠:上限は2千万円。健康・医療、インフラシステム輸出分野での提案も可能。
(注2)健康・医療特別枠:開発途上国の人々の健康・医療の改善に直接的に資する提案であることが要件。上限は5千万円。
(注3)インフラシステム輸出特別枠:開発途上国のインフラシステムの改善に直接的に資する提案であることが要件。上限は5千万円。

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