ミャンマー向け円借款貸付契約の調印:老朽化した水力発電所を改修し、二大都市の電力供給安定化に貢献

2017年4月25日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、4月25日、ミャンマー連邦共和国の首都ネピドーにて、同国政府との間で、「水力発電所改修事業」を対象として107億8,700万円を限度とする円借款貸付契約(Loan Agreement: L/A)に調印しました。

本事業は、ミャンマーの二大都市ヤンゴン、マンダレーへ電力供給を行うバルーチャン第一水力発電所及びセダウジ水力発電所において、発電機等の改修により計画外発電停止時間を減少させ、電力供給の安定化を図ることを目的としています。本件にかかる貸付資金は、発電機、水車、制御盤、水門等の調達及び設置工事、並びにコンサルティング・サービス(入札補助、施工監理等)に充当されます。 

ミャンマーでは、国内向けの総発電設備出力は4,651メガワット(2015年11月時点)ですが、発電設備の老朽化や乾季の水量不足などにより、平均供給力は約1,823メガワット(2015年度)にとどまっています。最大電力需要が2030年までに約14,500メガワットに達するとの予測もある中、電力供給力増強のためには、発電所の新設とともに、既存発電所の改修が急務となっています。

本事業で対象とする両発電所は、豊富な水源を有する河川に位置しているため、乾季の水量不足等により稼働率が低下する発電所が多いミャンマーにおいては、年間を通して一定量の電力を安定的に供給する、ベース電源としての機能が求められています。しかしながら、国内でも特に古くから稼働している発電所であるため老朽化が激しく、発火や漏水による機器の故障等が頻発し、計画外の発電停止を余儀なくされています。本事業により発電機等の改修を行うことで、現在は年間40時間(バルーチャン第一水力発電所)、275時間(セダウジ水力発電所)に上る計画外の発電停止が無くなり、発電量が約1.2倍になり、約37.6万人分の年間消費量に相当する電力を新たに供給することが期待されます。

1.借款金額及び条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利(%/年) 償還期間
(年)
据置期間
(年)
調達条件
本体 コンサルティング・サービス
水力発電所改修事業(Hydropower Plants Rehabilitation Project) 10,787 0.01 0.01 40 10 一般アンタイド

2.事業実施機関
電力・エネルギー省電力発電公社(Electric Power Generation Enterprise, Ministry of Electricity and Energy)
住所:Building No.27, Nay Pyi Taw
TEL:+ 95-67-431273、FAX:+95-67-431272

3.今後の事業実施スケジュール(予定)
(1)事業の完成予定時期:2025年2月(全ての発電所の供用開始時をもって事業完成)
(2)コンサルティング・サービス(施工監理等)にかかる招請状送付予定時期:2017年4月
(3)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示:
調達パッケージ名:送変電パッケージ(Rehabilitation of Relevant Substation and Transmission Line Facilities)
予定時期:2018年5月