国際連合食糧農業機関(FAO)と持続可能な開発目標やアフリカでの新たなイニシアティブを踏まえてより一層協力関係を強化

2017年5月12日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、5月12日、国際連合食糧農業機関(FAO)との新たな業務協力協定を締結しました。署名は、東京のJICA本部にて、北岡伸一JICA理事長とジョゼ・グラジアノ・ダ・シルバ事務局長との間で行われました。

JICAは、2015年9月に国連において持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals, SDGs)が採択されたことを受け、国内外のパートナーとの連携を図り、SDGsの達成に向けたインパクトを確保することに取り組んでいくこととしています。また、約3分の2が砂漠または乾燥地と言われるアフリカは、干ばつや砂漠化、それに伴う飢餓や貧困、環境への負荷が課題として認識されています。加えて、自然資源の消失や土壌劣化等による生物多様性への影響、紛争による営農活動の阻害といった複層的な課題を抱えており、これらの課題への取り組みのさらなる強化が求められています。これを踏まえ、今回の協力協定は、JICAとFAOが2013年6月に締結した協定に、新たに貧困削減や気候変動対策、生物多様性保全を含め、より包括的な分野で連携を強化する内容としたものです。

SDGsにおいて設定されている17の開発目標の内、今回の協力協定に特に関わる目標は、目標2(飢餓撲滅・食料安全保障・栄養改善・持続可能な農業)、目標13(気候変動対策)、目標14(海洋・海洋資源保全)、目標15(生態系保護・持続可能な森林経営・砂漠化対処・土地劣化、生物多様性損失の阻止)であり、これ以外にも間接的に多くの目標に関連します。

特に、食料・栄養問題が深刻なアフリカにおける支援の連携分野として、これまで対象としていた第4回アフリカ開発会議(TICADIV)で立ち上げられた「アフリカ稲作振興のための共同体(Coalition for African Rice Development, CARD)」に加え、第5回、第6回のTICADにおいて取り上げられた以下のイニシアティブも明示しています。

●市場志向型農業振興(Smallholder Horticulture Empowerment and Promotion, SHEP)アプローチ
●食と栄養のアフリカ・イニシアチブ(Initiative for Food and Nutrition Security in Africa, IFNA)
●サヘル・アフリカの角 砂漠化対処による気候変動レジリエンス強化イニシアティブ(African Initiative for Combating Desertification to Strengthen Resilience to Climate Change in the Sahel and Horn of Africa)

JICAは、国連の専門機関として食料・農業・栄養や持続可能な自然資源活用において幅広い知見と経験を有するFAOとの連携協力を通じ、これらの分野の開発課題に効果的に取り組むことにより、開発途上国の貧困撲滅と世界の平和と安定への貢献を強化していきます。

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