ラオス向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:安心・安全な農産物の生産・販売振興を支援

2017年5月24日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、2017年5月23日、首都ビエンチャンにて、ラオス政府との間で、技術協力プロジェクト「クリーン農業開発プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

本事業は、有機農産物など安全・安心で環境に負荷の少ない農産物(クリーン農産物)の生産振興を図るため、農家の市場ニーズに応える生産能力の強化を行うとともに、農林省やその地方事務所がクリーン農産物の市場と生産者を仲介する能力を強化し、ラオスにおける農産物の安全性向上を支援するものです。

ラオスでは、GDPにおける農業の割合は26パーセント(2012年)ですが、労働人口の7割以上が農業に従事しており、農村地域の雇用を支える重要な産業です。近年、ラオス政府は食の安全性を向上させるためクリーン農産物の生産(クリーン農業)を推進しており、周辺国に比べて農薬や化学肥料の投入が少ないラオスの農業の強みを活かした取り組みを強化しています。しかし、消費者の安全・安心な農産物に対する知識は未だ十分ではなく、クリーン農産物の需要は低迷しています。また、生産者と一般消費者・小売・流通業者など購買者の間で購買者が求める作物や品質、時期、出荷方法などの情報が十分共有されていないことから、市場開拓や販路拡大が進んでいないのが現状です。加えて、市場が求める品質を確保したクリーン農産物を安定的に生産できる能力のある農家も限られています。

本技術協力では、ラオス17県のうち4県を対象地域とし、対象県の約800〜1,200農家にクリーン農産物の生産や品質管理等の技術向上に向けた支援を実施するとともに、中央・県・郡の農林省職員が生産者と購買者の仲介役として生産指導やマーケティング指導ができるよう、技術指導や体制強化への支援を行います。さらに、流通業者や購買者にクリーン農業の価値を広く理解してもらい、需要を喚起するための啓発活動を支援します。これにより、クリーン農産物の生産・供給の拡大と、市場ニーズへの対応や販路拡大を図ることを目指します。

JICAは、本案件に加え、農民の組織強化を目指す技術協力プロジェクト「サバナケット県における参加型農業振興プロジェクト」を実施中であり、引き続き同国の商業的農業の振興を支援し、経済の発展に貢献していきます。

【案件基礎情報】
国名 ラオス人民民主共和国
案件名 クリーン農業開発プロジェクト
実施予定期間 2017年6月〜2022年5月
実施機関 農林省農業局、クリーン農業開発センター
対象地域 ラオス国内4県
具体的事業内容(予定) 市場ニーズの調査、農家組織に対する市場ニーズに対応した生産計画・供給体制構築、農林省職員の仲介者としての能力強化、クリーン農業の理解促進のための広報活動等への支援を通じたクリーン農業の振興