フィジー向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:ハイブリッド発電システムの導入を支援

2017年6月16日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、2017年6月16日、スバにて、フィジー共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「太平洋地域ハイブリッド発電システム導入プロジェクト(広域)」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

本プロジェクトは、JICA専門家チームがフィジーを拠点とし、キリバス、ツバル、ミクロネシア、マーシャルを含む5カ国を対象に、島嶼型ハイブリッド発電システム技術(注)を普及し、太平洋島嶼国の化石燃料使用量及び温室効果ガスの削減に貢献するものです。

この分野では、これまで各国別に技術協力や無償資金協力を行ってきていますが、今回、同分野において大洋州では初の広域技術協力となります。

太平洋島嶼国の大半は発電に輸入燃料(ディーゼル)を使用しているため、電気料金が全体的に先進国よりも高い水準にあるとされ経済成長の阻害要因になっており、燃料費及びCO2削減の観点から再生可能エネルギーを積極的に導入しようという方針にあります。他方、天候により出力が変動する再生可能エネルギーへの過度な依存は、電力供給を不安定化させるリスクもあります。

そこで日本政府は「第7回太平洋・島サミット(PALM7)」(2015年5月)において、太平洋島嶼国への新たな支援策の一つとして「ハイブリッド・アイランド構想」を発表し、燃料消費量削減のためのディーゼル発電所の効率化と再生可能エネルギーの一体的な運用に向けた支援を行うことを表明しています。 

JICAは日本政府の方針を受け、特に日本が離島で培ってきた島嶼型ハイブリッド発電システム技術を太平洋島嶼国に普及するための協力を広域で展開していきます。

特にフィジーには太平洋諸島電力協会の本部があり、地域の電力事業を牽引する立場にあることを踏まえ、ハイブリッド発電システムが域内に普及していくための地域研修体制の強化を支援していきます。

また、本プロプロジェクトに加え、関連する無償資金協力、課題別研修等により、今後5年間で30名程度の日本人専門家を太平洋7か国に派遣、70名規模の電力エンジニアを日本に招聘し、日本の島嶼型ハイブリッド発電システムのノウハウを太平洋島嶼国に広く伝えていきます。

【案件基礎情報】
国名 フィジー共和国(キリバス共和国、ツバル、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島共和国も関係対象国)
案件名 太平洋地域ハイブリッド発電システム導入プロジェクト(広域)
実施予定期間 2017年6月〜2022年6月
実施機関 インフラ運輸省エネルギー局、フィジー電力公社、太平洋諸島電力協会
対象地域 ビチレブ島(フィジー本島)
具体的事業内容(予定) 再生可能エネルギーの適切な導入拡大に向けた計画策定、ディーゼル発電機や再生可能エネルギー発電設備の効率改善に関する地域研修体制の強化

(注)島嶼型ハイブリッド発電システム
一般的にディーゼル発電、太陽光発電、水力発電、風力発電等の様々な発電形態の中で、それぞれのメリットを考えて2つ以上の発電方式を組み合わせて行う発電形態。日本でも沖縄県や九州などの離島において、ディーゼル発電機と再生可能エネルギーによるハイブリッド発電システムを積極的に導入している。