ベトナム向け無償資金贈与契約の締結:日本の技術を活用した予警報システム等の整備により洪水被害の軽減に貢献

2017年8月10日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、8月10日、ハノイにて、ベトナム社会主義共和国政府との間で、「水に関連する災害管理情報システムを用いた緊急のダムの運用及び効果的な洪水管理計画」を対象として18億4,400万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

本事業はベトナム中部を流れるフォン川流域において、河川・ダムの水位、雨量等の水文観測設備と水防災情報システムを構築し、フォン川流域全体の洪水被害の軽減に寄与するものです。

ベトナム中部地域沿岸部は、台風の常襲地であることから、毎年、風水害、土砂災害に見舞われており、人的被害及び経済損失防止の観点からも、災害予防が重要な課題となっています。とりわけ豪雨地帯であるフエ省フォン川流域では、豪雨発生時の利水ダムからの不適切な放流により、洪水被害が多発しています。2013年にはダムの適切な管理と安全対策強化について首相指示が出されるなど、流域の3つのダム(ビンディエンダム、フォンディエンダム、ターチャックダム)の豪雨発生時の効果的運用と、的確な河川管理が重要課題となっています。

本事業により、フォン川流域の河川水位・流量観測地点数が増加するほか、雨量、水位の情報伝達頻度の間隔が60分から10分へ短縮するなど、ダムと河川の管理能力が向上し、水関連災害の予防・軽減につながることが期待されます。

【案件基礎情報】
国名 ベトナム社会主義共和国
案件名 水に関連する災害管理情報システムを用いた緊急のダムの運用及び効果的な洪水管理計画
実施予定期間 工期24ヵ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 農業農村開発省、トゥア・ティエン・フエ省人民委員会
対象地域・施設 トゥア・ティエン・フエ省(対象のフォン川の流域面積約2,800平方キロメートル、ハノイ市
具体的事業内容(予定) (1)施設、調達機器等の内容
【機材】 Xバンドレーダー 、水文観測所 (10箇所)、CCTV(14箇所)、リアルタイムダム管理システム、通信回線 (鉄塔7箇所)、情報処理装置、マルチ情報表示システム、情報公開ウェブシステム・アラームメールシステム、通信装置、航空レーザ測量装置、河川横断測量装置

(2)コンサルティング・サービス/ソフトコンポーネントの内容
詳細設計、入札補助、調達監理、(ソフトコンポーネントとして)機材の操作・維持管理に関する技術指導等

 

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