ヨルダン向け無償資金贈与契約の締結:送配水施設の改善を通し、難民が多く居住するバルカ県における水不足の緩和に貢献

2017年8月15日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、8月14日、アンマンにて、ヨルダン・ハシェミット王国との間で、「第二次バルカ県送配水網改修・拡張計画」を対象として13億9,100万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

本事業は、バルカ県アインアルバシャ地区を対象とし、送配水網を更新・拡張することにより、水圧の適正化、給水時間の延長、水質の向上、無収水率の低減、消費電力の効率化等を通じて、水道サービスの改善を図るものです。

国土の75%が年間降雨量200mm以下の砂漠地帯に属するヨルダンでは、一人当たりの水使用可能量は世界最低水準となっており、限られた水資源の有効かつ公平な利用は国の重要課題です。そのため、老朽化した施設の改修が必要であることに加え、シリア難民の流入(国連難民高等弁務官事務所によると2017年7月時点で約66万人)による人口増加に伴い、水道施設に大きな負荷がかかり、改善の必要性が更に高まっています。

本事業の対象地域には、10万人を超すパレスチナ難民も居住していますが、シリア難民の流入により人口が急増しているにもかかわらず基幹送配水網は過去25年間にわたって改修や拡張がされておらず老朽化が進んでいます。その結果、全国平均を超える高い無収水率(注)(約50パーセント、全国平均39.5パーセント)や不適切な配水によって生じる過剰な電力消費、水道管の摩耗・腐食による水質悪化などの問題を抱えています。
本事業では、「バルカ県送配水管網改修・拡張計画」(第一次計画:バルカ県ディルアラ地区を対象)と共に、バルカ県の送配水網を改善します。
これらの事業を通じ、難民流入の影響を受けたヨルダンの、更なる水不足の緩和に貢献するとともに、ヨルダン水道庁が推進する、より持続的・自立的な水道経営の強化に寄与することが期待されます。

(注)給水量のうち、給水管からの漏水や盗水等で料金徴収の対象とならなかった水量の割合。

【案件基礎情報】
国名 ヨルダン・ハシェミット王国
案件名 第二次バルカ県送配水網改修・拡張計画(The Project for Rehabilitation and Expansion of the Water Networks in Balqa Governorate(Phase 2))
実施予定期間 工期36ヵ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 ヨルダン水道庁
対象地域・施設 バルカ県アインアルバシャ地区(2020年裨益人口:約12.3万人)
具体的事業内容(予定) (1) 施設整備
アインアルバシャ地区:送配水管(計20,080m)、配水池(計2か所/計2,000m³)
(2) コンサルティング・サービス
詳細設計、入札補助、施工監理