モロッコ向け開発計画調査型技術協力討議議事録の署名:適正な廃棄物管理のための戦略策定を支援

2017年10月10日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、10月6日、モロッコ王国の首都ラバトにて、同国政府との間で、開発計画調査型技術協力「国家都市廃棄物処理戦略策定プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

本事業は、モロッコにおいて国家都市廃棄物処理戦略を策定することにより、現行の国家都市廃棄物管理計画(PNDM)の実施を促進すると共に次期PNDM(2023-2038年)の方向性を提言し、同国の廃棄物管理の改善を目指すものです。

モロッコでは、経済発展に伴い、全国の廃棄物総排出量(年間)が2008年の約470万トンから2015年には約690万トンに増加しています。しかしながら、適切に管理・処理されていない廃棄物も多く、住民の生活や自然環境に悪影響を与えており、廃棄物管理体制を早急に強化する必要が生じています。

同国政府は適正な廃棄物処理を実施するため2008年にPNDMを策定し、2022年までに分別やリサイクル等の処理による廃棄物の有効利用率を20%、都市部のごみ収集率を90%にするという目標を掲げていますが、目標達成のための具体的な活動の実施が遅れています。本事業は、同国の地域ごとの特性をふまえ、地域別の処理方式・施設にかかる具体的な戦略を策定し、これらの課題への解決策を提供するものです。また、次期PNDMにおける目標も実態をふまえた現実的なものに再設定するとともに、廃棄物に係る同国の持続可能な開発目標(SDGs)の目標設定、モニタリング及び実施を大きく後押しすることが期待されます。

JICAは本事業に先立ち、2013年から2016年にかけて複数の自治体に対する広域廃棄物管理体制の構築等を目的とした「ティズニット市及び周辺コミューンにおける廃棄物管理能力向上プロジェクト」を実施しました。

本事業ではティズニットでの廃棄物処理施設の立地に関する地域社会の合意形成等、広域廃棄物管理の経験や成果を活用します。また、モロッコは、2017年4月に設立された、アフリカ28ヵ国(注1)が参加する「アフリカのきれいな街プラットフォーム」の加盟国であり、本事業は同プラットフォームを通じたアフリカにおける廃棄物管理の知見共有にも積極的に貢献していきます。

(注1)ボツワナ、ブルキナファソ、カメルーン、コモロ、コートジボワール、コンゴ民主共和国、ジブチ、エジプト、エチオピア、ガーナ、ギニア、ケニア、マダガスカル、マラウイ、モーリシャス、モロッコ、モザンビーク、ナミビア、ニジェール、ナイジェリア、コンゴ共和国、セネガル、南スーダン、スーダン、タンザニア、ウガンダ、ザンビア、ジンバブエ (2017年10月5日時点)

【案件基礎情報】
国名 モロッコ王国
案件名 国家都市廃棄物処理戦略策定プロジェクト
実施予定期間 2017年12月〜2019年11月
実施機関 内務省水衛生局、持続的開発庁
対象地域 モロッコ全国
具体的事業内容(予定) 廃棄物管理の現況と課題の把握、現行の県廃棄物マスタープランの実施状況の把握・分析、現在の都市廃棄物処理方式のレビュー、国家都市廃棄物処理戦略の策定

 

関連リンク: