ラオス向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:ルアンパバーン世界遺産地区の管理保全を中心とした地域振興実施に関する能力向上を支援

2017年10月10日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、2017年10月9日、ルアンパバーンにて、ラオス人民民主共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「ルアンパバーン世界遺産の持続可能な管理保全能力向上プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

本事業は、ルアンパバーン県において、世界遺産に指定されている地区の管理保全体制強化および同県地方部の観光を通じた地域振興に関する実証事業実施等を通じて、主に県政府職員の地域開発に関する能力の向上を図るものです。

ラオス北部の主要都市かつ旧首都であるルアンパバーンは、伝統的な建造物、都会的建造物、19世紀から20世紀の植民地建造物の他に類を見ない優れた融合の代表として、その景観は見事に保存されており、歴史的・文化的遺跡保護の観点からUNESCOの世界遺産に指定されています。世界遺産地区の伝統的な景観や毎朝の托鉢僧への寄進等の文化を求めて、近年は観光客が急増し、経済が発展しつつあります。一方で、ゲストハウス等への建物の用途変換による地域住民の減少、自動車交通・廃棄物・汚水排出の増大による環境悪化により、伝統的景観・文化といった世界遺産地区の魅力喪失が懸念されており、世界遺産地区の管理保全体制強化が必要とされています。また、現在は観光による経済効果は世界遺産地区に集中しており、ルアンパバーン県全体への裨益は限定的な状況です。

そのため、世界遺産地区外も含めた県全域を対象とした地域振興、具体的には世界遺産地区外の新規観光地の開拓や、世界遺産地区外で生産されている工芸品や農作物の訪問観光客への販売促進と言ったことが求められています。

本プロジェクトでは、伝統的な町並みを生かしたまちづくりについて、日本で先進的な取り組みを行ってきた岐阜県高山市の協力を得て、ルアンパバーンの世界遺産地区の管理保全体制強化および世界遺産地区外での新規観光地開拓、観光客向けの工芸品や農作物の品質向上に関する実証事業の実施を支援します。

本プロジェクトにより、観光客数増による経済効果がルアンパバーン県全域に広く波及することが期待されます。

【案件基礎情報】
国名 ラオス人民民主共和国
案件名 ルアンパバーン世界遺産の持続可能な管理保全能力向上プロジェクト
実施予定期間 2018年2月〜2021年2月
実施機関 ルアンパバーン県政府
対象地域 ルアンパバーン県全域
具体的事業内容(予定) ルアンパバーン世界遺産地区の管理保全に関する組織体制構築、遺産保全資金メカニズムの提案、新規観光地開拓や観光客向けの工芸品や農作物の品質向上・販路構築等に関する実証事業の実施、観光広報の促進