ジャマイカ向けドル建て借款貸付契約の調印:公共施設における省エネルギー機器の改修工事等を通じ、省エネルギー推進に貢献

2017年11月24日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、11月23日、キングストンにて、ジャマイカ政府との間で、「エネルギー管理及び効率化事業」を対象として15百万米ドルを限度とする借款貸付契約(Loan Agreement: L/A)に調印しました。本事業は、同国政府の要望を受け、JICAとして初のドル建て借款として実施します。

本事業は、同国首都キングストンを中心に国内全域の公共施設における省エネルギー技術・機器導入工事、キングストン市内の運輸セクターにおける交通管制システム確立に係る支援を実施し、官民双方の省エネルギーの促進を図り、気候変動の影響緩和及び脆弱性の克服に寄与することを目的としています。本件にかかる貸付資金は公共施設の省エネルギー化に関連する空調、ボイラー、LED照明、太陽光パネル等の調達及び導入のための改修工事、首都の幹線道路における交通管制システム確立に係る光ファイバーケーブル、信号、カメラ、センサー等の調達及びコンサルティング・サービス等に充当されます。 

ジャマイカはエネルギー源の90%以上を海外から輸入した化石燃料に依存しており、国家の財政悪化の一因となっています。そのため、省エネルギー推進により化石燃料輸入を削減することが課題であり、 同国政府は、2009年より国家開発計画の開発目標の一つとして「エネルギー安全保障と省エネルギー」を掲げています。

目標達成の具体的な方策として、特に公共部門、運輸交通部門におけるエネルギーや燃料消費が多くなっていることを踏まえ、これらの主要なエネルギー消費部門における省エネルギーの推進を行っていく方針です。公共部門は、同国の総電力消費の13%を占め、消費量増加率も他部門より高いことから、公共施設の省エネルギー化は喫緊の課題です。また、運輸交通部門については、特に首都キングストンにおいて、非効率な交通管制システムにより車両の平均通行速度が制限され、燃料消費量が多くなっていますが、同システムを改善することで、約40%の燃料消費削減が見込まれています。

ジャマイカ向けの借款は1996年(注1)以来約20年ぶりの供与となります。JICAは2012年3月に米州開発銀行(IDB)と、中米・カリブ地域に対する再生可能エネルギーおよび省エネルギー分野向け協調融資(COREスキーム)の実施枠組みに合意しており、本事業は同枠組みに基づき、IDBとの協調融資により実施するものです。

1.借款金額及び条件

【画像】

※IDBとの「再生可能エネルギー及び省エネルギーに対する協調融資スキーム」に基づくジョイント協調融資のため、調達国はIDBの加盟国に限定される。

2.事業実施機関
ジャマイカ石油公社(Petroleum Corporation of Jamaica)
住所:36 Trafalgar Rd, Kingston 10, Kingston, Jamaica
TEL: +1-876-929-5380 、Fax: +1-876-929-2409

3. 今後の事業実施スケジュール(予定)
(1)事業の完成予定時期: 2023年10月(全ての貸付実行の完了時をもって事業完成とする。)

(2)コンサルティング・サービスにかかる招請状送付予定時期:複数契約のため、2017年11月以降順次(IDBの調達ガイドラインに従う)

(3)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示:
調達パッケージ名:病院及び学校4件における省エネルギー改修工事(Deep
Retrofit - Falmouth, Mandeville, Cornwall Regional & Kingston Public/VJ
Hospitals)
予定時期:2017年12月

(注1)1996年に「キングストン首都圏上水整備事業」を対象とする円借款を供与