カメルーン向け無償資金贈与契約の締結:同国最大規模の水揚場における護岸や市場施設整備を通じ、水産業振興に貢献

2017年12月14日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、12月12日、カメルーン共和国政府との間で「ドゥアラ市ユプウェ水揚場・魚市場整備計画」を対象として13億5,700万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

本事業は、ドゥアラ市ユプウェ地区の水揚場において、護岸施設、市場施設等を整備し、水産物水揚げにかかる荷役作業の安全性・効率性の向上、水産物販売環境の適正化を通じて、水産業従事者の労働環境の改善及び水産物の品質向上を図るものです。

カメルーンでは、国内の人口増加に伴い、安価な動物性蛋白供給源として水産物の需要が増大すると予想されており、水産物の安定供給に向けた取り組みが求められています。中でも、零細漁業の水揚量はカメルーンの海面漁業における全体水揚量の75%以上を占めており、漁獲技術の改善・普及と漁獲生産物の流通環境の改善を通じた零細海面漁業振興は、水産物の安定供給の実現に資することが期待されています。

カメルーン国内の最大の商業都市であるドゥアラ市にあるユプウェ水揚場は、零細海面漁業における最大の水揚場であるとともに、国内最大都市ドゥアラ市への鮮魚供給拠点の役割を果たしています。しかしながら、ユプウェ水揚場では、適切な水揚施設が整備されていないため、漁船からの漁獲物の水揚作業を足場が不安定な条件下で行わざるを得ず、作業の安全性・効率性の改善が喫緊の課題となっています。また、衛生環境の整った市場が整備されていないため、水産物取引や後処理が炎天下の路上で行われ、水産物の品質低下につながっていることから、衛生的な市場の整備も、重要課題となっています。

本事業の実施により、既存のユプウェ水揚場で業務に従事する漁民や関係者、既存市場やその周辺で活動する水産物販売関係者などに対し、安全で衛生的な業務環境が提供される結果、荷役作業時間の短縮や、市場内で直射日光の影響なしに鮮魚販売を行える店舗数の増加、水産物の品質向上などが期待されます。また、本施設では多くの女性が仕事に従事していることから、女性たちがより快適に働くことができる環境整備のため、女性のための更衣室や、男女別トイレの設置等を行う予定です。

JICAは、本案件の実施を含め、引き続き同国の経済社会の安定的発展に向けた経済成長と雇用拡大を包括的に支援していきます。

【案件基礎情報】
国名 カメルーン共和国
案件名 ドゥアラ市ユプウェ水揚場・魚市場整備計画
実施予定期間 工期28ヵ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 牧畜・漁業・畜産省
対象地域・施設 リトラル州ウーリー県ドゥアラ市ユプウェ地区(水揚場・魚市場)
具体的事業内容(予定) 1.施設整備
・階段式護岸(170m)、護岸待合所(270m²)アクセス道路の舗装及び排水機能整備(200m)
・市場棟(2,500m²)、事務・管理棟(372m²)、食堂棟(204m²)、集会所(102m²)、外構(3,000m²)等

2.コンサルティング・サービス
詳細設計、入札補助、施工監理。ソフトコンポーネントとして、ユプウェ水揚場・魚市場の運営・維持管理マニュアル作成等のための技術支援、水揚場、魚市場の運営に関わる会計手続き、経理処理、施設運営、維持管理にかかる研修実施。